ビタミンB3(ナイアシン)の効果とは?多く含まれる食材について

ビタミンB3(ナイアシン)の効果とは?多く含まれる食材についてビタミン
本サイトはプロモーションが含まれています
スポンサーリンク

ビタミンB3って身体にどんな効果があるの?

そんな疑問に答えます。

今回の記事では『ビタミンB3(ナイアシン)』について詳しく書いていきたいと思います。この記事を読むことで、

  • ビタミンB3の効果
  • ビタミンB3が多く含まれる食材

が分かります。

スポンサーリンク

1 ビタミンB3(ナイアシン)の効果とは?

ナイアシンは水溶性ビタミンの1つで、熱に強く、糖質・脂質・タンパク質の代謝に不可欠であり、循環系、消化系、神経系の働きを促進するなどの働きがあります。

 

ナイアシン活性を有する主要な化合物は、

  • ニコチン酸(Na:Nicotinic Acid)
  • ニコチンアミド(Nam:Nicotinamide)

の2つで、これらを総称してビタミンB3(ナイアシン)と呼びます。

 

またトリプトファンという栄養素からも、体内でナイアシンは合成されます。どれくらい合成されるかというと、トリプトファン60mgからナイアシン1mgが生合成、つまり重量比の60分の1ですね。ちなみに、ナイアシンは肝臓によってトリプトファンから生合成されます。(トリプトファンは必須アミノ酸

 

さらに腸内細菌が、トリプトファンからナイアシンの合成も行なっていると言われています。やはり腸内環境を整えることは大切なのです→【腸内フローラ】なぜ健康を考える上で腸は大切なのか?

1.1 ビタミンB3(ナイアシン)の機能

ニコチン酸及びニコチンアミドは、体内でピリジンヌクレオチドに生合成された後、

  • アルコール脱水素酵素
  • グルコース─6 ─リン酸脱水素酵素
  • ピルビン酸脱水素酵素
  • 2─オキソグルタル酸脱水素酵素

などの酸化還元反応の補酵素として作用します。

 

ナイアシンの活性型『NAD』を補酵素とする酵素はたくさんあります。そのため以下のような機能を有します↓

  • 脂質の代謝の促進
  • アルコール分解作用
  • 抗酸化作用

1.2 ビタミンB3(ナイアシン)の消化と吸収

生細胞中のナイアシンは、主に『ピリジンヌクレオチド』として存在します。食品を調理・加工する過程でピリジンヌクレオチドは分解され、

  • 動物性食品ではニコチンアミド
  • 植物性食品ではニコチン酸

として存在します。

 

食品中のピリジンヌクレオチドは、消化管内でニコチンアミドに加水分解され、ニコチンアミド、ニコチン酸は小腸から吸収されます。また、穀物中のニコチン酸の多くは糖質と結合した難消化性の結合型ニコチン酸として存在します。

1.3 ビタミンB3(ナイアシン)が不足すると

ナイアシンが欠乏すると、ナイアシン欠乏症(ペラグラ)が発症します。ペラグラの主症状は、

  • 皮膚炎
  • 口内炎
  • 下痢
  • 精神神経症状

などの症状が出ます。

1.4 ビタミンB3の必要量

厚生労働省が推奨しているビタミンB3(ナイアシン)の1日の推奨量は成人男性で1.6mgNE、成人女性は1.2mgNEです。ナイアシンは、NEとはナイアシン当量(NE=Niacin Equivalent)で表され、計算式は以下の通りです。

NE = ニコチン酸(mg) + ニコチンアミド(mg) + { トリプトファン X 1/60(mg)}

ビタミンB3(ナイアシン)の推奨摂取量

この表は、厚生労働省のサイトより引用しています。記事の一番下でリンクを貼っています。

1.5 ビタミンB3(ナイアシン)を過剰に摂取すると・・・

ニコチンアミドは動物性食品に存在しますが、高い食品でも10mg/100g程度です。また、ニコチン酸は、植物性食品に存在しますが、高い食品でも数mg/100g程度なので、通常の食事であれば過剰摂取をすることはありません。

 

サプリメントを服用している方は過剰摂取に気をつけてください。ただしナイアシンは水溶性ビタミンなので、多めに摂取してもおしっこから排出されるので、安全性は高いです。

1.6 アルコールの代謝に関与

アルコールの代謝にビタミンB3(ナイアシン)は使われます。

アルコールの主成分はエタノールで、エタノールが体内に入ると肝臓で酸化され『酢酸』に変わります。酢酸は血中に流れて、主に筋肉に送り込まれす。

 

筋肉において酢酸は TCAサイクル(クエン酸回路)に入り込み、 ATPの材料となって最終的に二酸化炭素と水になり、完全に分解します。ですから筋肉が多ければ多いほど、酢酸の処理能力も高くなります。つまり、アルコールを分解しやすいということです。

 

エタノールが酢酸になるまでを少し詳しく見てみます。エタノールはアルコール脱水素酵素の働きによって「アセトアルデヒド」になります。そしてアセトアルデヒドはアルデヒド脱水素酵素の働きによって酢酸になります。

 

中間で生成される「アセトアルデヒド」はご存知の通り毒性が高く、この作用によって顔が赤くなったり頭痛がしたり、吐き気がしたりします。ツライ二日酔いはアセトアルデヒドの影響なわけです。

 

アルコール脱水素酵素とアルデヒド脱水素酵素は、ナイアシンを材料としてつくられる『 NAD』を材料にしています。ですから、ナイアシンをたくさん摂取しておけばアルコールが分解されやすく、二日酔いになりにくいということになります。

2 ビタミンB3(ナイアシン)を効率よく摂取するために

ビタミンB3(ナイアシン)不足にならないためにも、ビタミンB3を効率よく摂取する方法についてみていきましょう。

2.1 ビタミンB3は水溶性ビタミンなので

水溶性ビタミン

ビタミンAビタミンDビタミンEビタミンK脂溶性ビタミンのため、体から排出されにくい傾向にあります。そのため脂溶性ビタミンの取りすぎは注意が必要です。

 

反対に水溶性ビタミンはちょっとくらい取りすぎてしまっても、体に貯蔵されることなくおしっことして排出されるので、脂溶性ビタミンほど気をつける必要はありません

 

しかし水溶性ということなので、調理の際に水に溶けやすいです😅また、野菜を切って洗い過ぎれば、切り口からどんどんビタミンが流出していくので注意が必要です。

2.2 ビタミンB3(ナイアシン)を多く含む肉・魚

以下にビタミンB3(ナイアシン)を多く含む食品をあげておきます。

文部科学省の食品成分データベースを参考にしています⇨食品成分データベース

食品名100gあたりのmg
たらこ56.9
鰹節45.0
辛子明太子19.9
さば18.5
鶏胸肉16.5
鳥ささみ15.5
豚レバー14.0
うしレバー13.5
0.1
脱脂粉乳1.1

2.3 ビタミンB3(ナイアシン)を多く含む野菜など

今度はお肉ではなくて、ビタミンB3(ナイアシン)を多く含む野菜などについてご紹介します。

食品名100gあたりのmg
米ぬか34.6
玄米6.3
大豆3.4
らっかせい17.0
えごま7.6
切り干し大根4.6
ドライマンゴー3.4
アボカド2.0
乾燥バナナ1.4
干しぶどう0.12
乾燥まいたけ64.1
乾燥しいたけ16.8
エリンギ9.1
味付け海苔12.2

などです。

2.4 ビタミンB3(ナイアシン)をあまり含まない食材

逆にビタミンB3(ナイアシン)をあまり含まない食材についてご紹介したいと思います。

  • 油脂類

です。

おわりに

今回の記事では『ビタミンB3(ナイアシン)』について書いてきました。

簡単にビタミンB3(ナイアシン)のことを覚えるとしたならば、

  • 糖質・脂質・タンパク質の代謝に関与
  • アルコール分解に作用するのでお酒好きの人向き
  • 欠乏すると皮膚炎や口内炎、下痢などの症状が出る
  • 豚レバーや鶏胸肉に多く含む

です。

 

↓の食材を食べておけばOKです。

  • カツオ
  • マグロ
  • たらこ
  • さば
  • あじ
  • ぶり
  • レバー
  • 鶏胸肉

それでは!

 

*参考

日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会 報告書 水溶性ビタミン

コメント