体格差がある相手のサイドポジションから返すには?週1MMAオジは「密着を逆に使う」返し方を練習した

サイドポジションをエスケープするイメージ図 運動・MMA・身体づくり
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MMAやグラップリングをやっていると、サイドポジションの下は独特にしんどいですよね。

胸を合わせられ、顔を切られ、肩を潰され、骨盤まで止められる。
自分より体格が上の相手にパワーで押さえ込まれると、これはきつい。
理屈では「フレームを作る」「エビを切る」「膝を戻す」とわかっていても、その最初の数センチがもらえない。仮に数センチが生まれても、すぐに潰されるの繰り返しで、先にこちらがスタミナ切れになってしまいます。

技術が大事なのは分かってる。
でも自分のような週1MMA練習オジからすると、技術じゃどうにもなりそうもありません。
「力の差がきつい」という感覚なんですよね。

じゃあそんな体格差がある人にサイドポジションで押さえ込まれた場合はどうするか。
ちょっとデカくて力が強い素人に漬けられるのは勘弁ですからね。
自分なりに考えたことがあるので、この記事にて共有します。

必要なのは、相手を離して押し返す力ではなく、相手と連結したまま重心をずらし、回転に変える力です。

先に言っておくと、これは「これやれば返せます」という必勝法の話ではありません。
素人が素人なりに、スパーで毎回詰まるところをほどいていくための考え方、くらいに読んでもらえるとちょうどいいと思います。


最初にことわっておきたいこと

先にちゃんと言っておきますね。

サイドポジションの王道のエスケープは、

  • フレームを作る
  • 頭と腰のラインをずらす
  • エビを切る
  • 膝を戻してガードに帰る

この流れです。
道場で最初に習うのもこれで、再現性でいえばここが基本やと思います。

この記事で扱うのは、これの否定じゃないです。
むしろ、これが通る相手なら普通にこっちをやった方が早いです。
基本的に私も、自分と同等の相手であればこれを使います。

ただ問題は、自分より一回りデカくて力の強い相手にガッチリ密着されて、フレームを作る数センチすらもらえない時なんですよね。
そういう時に、「離して逃げる」ルートがしんどいなら、密着されているその状態をそのまま逆に使えないか?という話です。

相手を押しのけて離すのではなく、相手とくっついたまま、自分と相手を一塊にして、重心ごと動かす。
これがこの記事の中心の考え方です。

あと、念のため言っておくと、この返しには通るタイミングがあります。
相手が圧をかけ直す瞬間、ベースを切り替える瞬間、相手がつく手や頭が一瞬遅れる瞬間。
完全に固め切られた後に根性で返すという話ではなくて、そういう短い隙を拾っていく話だと思ってください。


今回想定しているサイドの形

サイドって一口に言っても形が何種類かあって、それによって返しの理屈が変わります。
全部まとめて書くと話がぼやけるので、先に形を絞っておきます。

今回想定しているのは、

  • 相手が胸を合わせてくる通常のサイドコントロール寄り
  • こちらがかなり平らにされている
  • ノースサウスではない
  • 袈裟固めとも少し違う

この形です。

袈裟固め寄りだと相手の重心が横にあるので、返しの方向がそもそも変わります。
ノースサウス寄りだと、今度はこちらの肩や頭の自由度、腕を回せる位置が変わってきます。
どこに相手が乗っかってるかで、話が全然違うわけですね。

なので今回は「胸を合わされる普通のサイド」だけに絞ります。


先に用語だけ軽く揃えておく

この先で何度か出てくる言葉を、先に並べておきますね。
全部知ってる人は読み飛ばして大丈夫です。

  • ポスト:相手が返されそうになった時に、倒れないようにつく支えのこと。遠い手、頭、開いた脚、この3つが代表的。
  • アンダーフック:相手の脇の下に自分の腕を差し込んで、背中側からコントロールする形。
  • クラッチ:両手を組んで相手を抱え込む握り方。ゲーブルグリップ(手のひら同士を引っかける)やSグリップ(指を鉤状にしてつなぐ)が代表的。
  • 斜めブリッジ:真上に高く上げるブリッジじゃなくて、足裏で床を押しながら、相手の体重を自分の胸の真上から横にずらして、肩方向に回転させるブリッジ。

この4つだけ入れておくと、あとが読みやすいと思います。


なんでサイド下って「力負け」に感じるのか

ここ、自分もずっと疑問だったんですよね。

サイドの上がやりたいことは実はシンプルで、下を平らにすることなんです。

下が横を向けると、

  • 肘が中に戻る
  • 頭の向きが戻る
  • 膝が入る
  • ハーフやガードに戻りやすくなる

と、こうなっちゃう。
なので上は、そうなる前に先に潰してきます。

  • クロスフェイスで顔を切る
  • 近い肩を床に貼る
  • 遠い腰を止める
  • 骨盤の向きを固定する

下を平らにすることで、下が骨格を組み直す余裕そのものを、先に奪ってくるわけですね。

で、下からすると、フレームが正しいのはわかってるんです。
エビの動きも頭では理解してる。
でも、そのフレームを作る前の数センチがない。

だから体感として「まず力負けしてる」ように見える。
これ、気のせいじゃなくて、そもそも相手がこちらに技術を発動させないための仕込みをしてるからなんですよね。

自分でやってて思うんですけど、体格差がある相手だとこの仕込みが特に強くて、「技術を知ってるのに技術を出す余地がない」という詰まり方をします。


じゃあどうするか。密着を逆に使う

ここで選択肢が二つあります。

一つは王道どおり、少しずつ空間を作って逃げる方向。
もう一つは、離すのをあきらめて、相手を逆に自分に引きつけて、抱えたまま回す方向。

この記事で扱うのは後者です。

相手を押しどけるんじゃなくて、相手と自分を一塊にして、そのまま重心ごと動かす
これ、最初に知った時「え、そんなんでいいの?」って思ったんですけど、実際ちゃんとタイミングが合うと、力づくで返すより明らかに軽いんですよね。

ただ、密着されていれば何でも返せるわけじゃありません。
返しにはちゃんと成立条件があります。

それともう一つ先に押さえておきたいのが、この返しの起点は「密着そのもの」じゃなくて、「密着によって相手のベースがこっちに近くなって、抱えに行ける瞬間」ということ。
完全に固められ切った後の話じゃないです。
相手がまだ動いてる、もしくはまだ詰め切っていないタイミングを拾う話、ですね。


返しが通りやすい場面・厳しい場面

ここ、自分側・相手側・タイミングの3つに分けると整理しやすいです。

自分側の条件

  • アンダーフックを差せている、もしくは胴体にクラッチを組めている
  • 頭か近い肩が少しでも自由
  • 肘が完全に外に張り出していない

相手側(通りやすい)

  • 胸を近づけすぎていて、腰も近い
  • 脚幅が広がりきっていない
  • クロスフェイスが浅い

相手側(厳しい)

  • 強いクロスフェイスで顔を切られている
  • 両肩が床に完全に貼られている
  • 遠い腰まで止められていて、脚幅が広い
  • 遠い手や頭がポストとして生きている
  • ノースサウス気味に角度を変えられている

タイミング

  • 相手が圧をかけ直す瞬間
  • 相手が腕を差し替える瞬間
  • 相手がベースを切り替える瞬間

これが全部揃ったら通る、というよりは、このどれかが欠けすぎてたら無理せず王道ルートに切り替える、くらいで考えておくのがいいと思います。
自分もスパーでよくやるんですけど、欠けてるのに無理に行くと、だいたい途中で力尽きて余計しんどくなります。


返しの4ステップ

ここが記事の中心です。
返しが成立するには、最低でも4段階あると思ってください。

ステップ1:潰された状態を、ほんの少しだけ崩す

やること

最初に必要なのは、大きなスペースじゃありません。
平らにされ切った状態を、ほんの数センチだけ崩すことです。

  • 顔の向きが少し戻る
  • 近い肩が少し浮く
  • 肘が少し中に戻る

この数センチがないと、どれだけ強くブリッジしても跳ねるだけで終わります。
自分も最初これがわかってなくて、いきなりブリッジして無駄に体力使ってました。

やることとしては、クロスフェイスの下に頭を少しねじ込む、近い肘を中に入れ直す、みたいな下ごしらえですね。

必要な力

  • 首のポジショニング力(顎を引いて頭の向きを確保する)
  • 肩甲骨まわりの動きやすさ
  • 胸椎の柔らかさ
  • 小さく粘って押し返す脇腹の力

この段階では、パワーより粘りと柔らかさが効きます。

ステップ2:相手にしっかり抱きつく

やること

次に必要なのは、相手を離すことじゃなくて、相手を自分に乗せたまま切らさないこと。

やることは具体的に3つです。

  • 遠い脇にアンダーフックを差し込む
  • 相手の背中や胴体に腕を回してクラッチ(ゲーブルグリップやSグリップ)を組む
  • 胸で相手の胴体を貼る

腕だけで引っかけると、回転の途中で相手が抜けます。
胸まで使って相手を貼りつけて、背中か脇か胴体のどこかに自分の力が通ってる状態を作ること、ここなんですよね。

感覚でいうと、「引っ張る」より「離さない」に近いです。

必要な力

  • 広背筋、上腕二頭筋、前腕、握力
  • 胸と脇腹で相手を貼り続ける力(動かさずに持ちこたえる系の強さ)
  • 肩甲骨を内側に引きつけたまま維持する力

ステップ3:相手のポストを消すか、遅らせる

やること

見落とされがちなんですけど、返せるか返せないかを一番決めてるのはここかもしれません。

ステップ2が「空間」の話だとすると、ステップ3は「時間」の話です。
実際にやる時はほぼ同時に進むんですけど、頭の中では別物で持っておいた方が動きやすいです。

相手は返されそうになると、倒れないようにポストをつきます。

  • 遠い手を床につく(手のポスト)
  • 頭を床につける(頭のポスト)
  • 脚幅を広げる(脚のポスト)
  • 腰を引いてベースを戻す

つまり、どれだけ強くブリッジしても、相手のポストが生きてれば止まります。
ここ、自分もずっとわかってなくて、「なんで返らんのやろ」と思ってたら、普通に相手が手と頭で支えてただけ、ってことが何回もありました。

なので実戦では、相手がポストを出せない状況を先に作るか、ポストを出すのが遅れる瞬間を待つことになります。

具体的には、

  • 遠い脇にアンダーフックを差し込んで、遠い手を床につかせない
  • 自分の頭を相手の胸の下に入れて、相手が頭で支えにくくする
  • 相手の腰を自分に引きつけて、脚幅を広げにくくする
  • 圧をかけ直す、腕を差し替える瞬間を拾う

このあたりです。

必要な力

  • アンダーフックを維持する広背筋と、肩甲骨まわりの筋肉
  • 相手を引きつける腹筋と腸腰筋
  • タイミングを読む感覚(これは筋力というよりスパーリング量で育つやつですね)

ステップ4:斜めブリッジで重心を外して、回転につなぐ

やること

ここで初めてブリッジが効いてきます。

必要なのは、真上に高く上げるブリッジじゃありません。
相手の体重を自分の胸の真上から横に外して、横回転に変える斜めブリッジ、こっちです。

ここ、言葉だと抽象的になっちゃうので、体のランドマークで方向を固定しておきますね。

両足裏で床を踏みながら、両膝をアンダーフックと逆側に倒す。

これだけでいいです。
骨盤がその方向にねじれると、相手の体重は自分の胸の真上から外れて、アンダーフック側の肩に乗ります。
ここで初めて回転が始まる、という仕組みなんですよね。

抜ける方向は、多くの場合アンダーフックを差した側の肩方向になります。
ただし、相手のベースや頭の位置、ポストの出し方次第で方向が変わることもあるので、「この形ならそっち」くらいで持っておくのが現実的かなと思います。

動作としてまとめると、

  • 足裏で床を踏む
  • お尻と裏ももで腰を押し上げる
  • 膝を倒してアンダーフック側に骨盤をねじる
  • 相手を真上に浮かせるんじゃなくて、斜めにずらす
  • 脇腹で腰と胸をつないだまま肩方向へ回る

返しにつながるのは、高さじゃなくて角度です。
ここ、自分が一番長いこと勘違いしてたところで、「もっと高くブリッジしなきゃ」と思ってる間は全然返らなかったです。

必要な力

  • お尻、裏もも、足裏の踏み込み(ここがエンジン)
  • 腹斜筋と脇腹の安定(腰で作った力を肩まで逃がさず通す)
  • 股関節を伸ばすパワー

必要な力を一枚に整理する

ここまでの話を、動作と主役の筋肉、補強種目で表にまとめておきます。

フェーズやってること主役の筋肉対応する補強
1. 潰された状態を崩す数センチのスペースを作る首、肩甲骨まわり、胸椎首ブリッジ、胸椎モビリティ、バンドプルアパート
2. 抱きつく相手を切らさず貼りつける広背筋、二頭、前腕、握力、胸ベアハグホールド、懸垂トップ保持、ローイングのトップ保持、タオル懸垂
3. ポストを消す相手の支えを先に殺す広背筋、腹筋、腸腰筋アンダーフック維持ドリル、デッドバグ、ホローホールド
4. 斜めブリッジ重心を横に外して回転につなぐお尻、裏もも、足裏、腹斜筋、脇腹ヒップスラスト、片脚ブリッジ、サイドプランク、ターキッシュゲットアップ

こうして並べると、ベンチプレスや腕立ての出力がこの返しの主役じゃないってのがわかります。
押す力がゼロでいいわけじゃないです。フレームを保つ場面や、抱きついた後に相手の胸を一瞬外す場面では押す力も顔を出します。
ただ、返しに直結しやすいのは別の4点、つまりお尻と裏ももの出力、抱える力の持久力、脇腹のつながり、そして柔らかさ、ここなんですよね。

自分も最初は「押す力だから腕立てじゃね?」と思って腕立てを増やしてみた時期があるんですけど、正直サイド下ではほぼ変化を感じませんでした。
それよりヒップスラストを入れた方が、体感でわかるくらい腰の浮き方が変わりました。


胸椎回旋ってどこまで要る?

体を捻るから胸椎回旋がめっちゃ重要じゃね?

と思っていた時期もありました。

胸椎回旋は要らないわけじゃないです。
硬すぎると、回転の通りが悪くなります。

でも、主役じゃないです。
胸椎回旋だけ増やしても、

  • 完全に平らにされてる
  • 相手のベースは広い
  • 抱きつきが浅い
  • 相手のポストが残ってる

この状態なら返りません。

胸椎回旋は、回転の通り道を滑らかにする要素であって、力を生んでる部分じゃない。
力を生んでるのはあくまで、

  • お尻と裏もも、足裏で腰を押し上げる力
  • 脇腹で力を逃がさず肩まで通す力
  • 相手を切らさず抱える力

この3つなんですよね。

柔らかさはゼロだと困るけど、そこを増やすより先にやることがある、ということです。
自分も胸椎ストレッチだけやってた時期があったんですけど、それだけでは何も変わりませんでした。


補強種目の強度目安

補強は「やる種目」だけ書いても使いにくいので、強度の目安も添えておきますね。

斜めブリッジ系(優先度1)

  • ヒップスラスト:8〜12回 × 3セット、週2回
  • 片脚グルートブリッジ:左右10回 × 3セット
  • 素早いブリッジ反復:5回 × 3セット、1回ずつ短く強く腰を動かす感覚で

ゆっくり重くやる日と、短く速くやる日の両方を入れると、返しの瞬発力に直結しやすいです。

抱える力系(優先度2)

  • ベアハグホールド:サンドバッグを抱えて30〜60秒 × 3セット(サンドバック持ってないので私はやってない)
  • 懸垂トップ保持:顎をバーの上に保った状態で10〜20秒 × 3セット
  • デッドハング(ただぶら下がるだけ):30秒〜1分 × 2〜3セット

この返しは「引く」より「切らさない」なので、止めたまま耐える時間を伸ばすイメージですね。

脇腹・体幹(優先度3)

  • サイドプランク:左右30〜60秒 × 2〜3セット
  • スーツケースキャリー:片手にダンベルを持って20〜30m歩く、左右2〜3往復
  • ターキッシュゲットアップ:軽い重量で左右3〜5回

腹筋を疲れさせるのが目的じゃなくて、体を一塊に保ったまま動く感覚を入れるのが目的です。

ポジション限定ドリル(優先度4)

筋トレだけじゃ足りないので、実戦に近い反復もやっぱり要ります。

  • サイド下スタートで軽い抵抗から始める
  • まず「潰された状態を少し崩す」だけを反復
  • 次に「抱きつく」だけを反復
  • 次に「相手のポストが遅れる瞬間」に合わせる練習
  • 最後に斜めブリッジからハーフ回復か返しまでつなぐ

この順番で分けると、自分がどの段階で詰まってるかがわかります。
自分の場合、全部いっぺんに練習してた時は「なんか返らんな」で終わっててダメだったんですよね。ステップごとに切って反復してみて、初めて「ああ、自分はステップ2の抱きつきが浅いから毎回ほどけてたんや」ってわかりました。


よくある失敗パターン(ほぼ自分のやらかし集)

平らなまま背中側を追いすぎる

完全に潰されたまま無理に抱えにいくと、腕だけ伸びて浅くなります。
先にステップ1、つまり少しでも角度を作るのが先です。
抱きつきに行く前に、まず数センチ、という順番ですね。

真上にしかブリッジしてない

高く上げても、相手のポストが生きてたら止まります。
必要なのは高さじゃなくて、重心を横に外す角度。
膝をアンダーフックと逆側に倒して、骨盤をねじる方向に力を流すイメージです。

これ、自分が一番長く勘違いしてたやつで、ずっと「もっと高く」「もっと力強く」しか考えてませんでした。

相手のポストを無視してる

相手の遠い手、頭、脚が自由なら返りにくい。
返らなかった理由を「自分の力不足」で片づけると、ここを毎回見落とします。
返らなかった時に、相手はどのポストで止めたのか。
ここを振り返る癖をつけると、練習の焦点が絞れます。

体幹が途中で切れる

腰だけ浮く。肩だけ先に回る。
これだと相手と一緒に回れません。
腰で作った力が、脇腹を通って肩まで届いてるか。
サイドプランクやスーツケースキャリーが効くのはここです。

完全に固められた後に力任せにやる

返しは、相手が圧を作り切った後より、圧をかけ直す瞬間やベースを切り替える瞬間の方が通ります。
固まり切った後に根性で返そうとすると、たいてい腰と肩が別々に動いて終わります。
ここも自分は何回もやって、翌日は腰が張って練習にならない、みたいなことをやらかしてました。


実戦でのゴールは「完全に返す」だけじゃない

ここは現実的に考えた方がいいと思うんですよね。

理想はそのまま上を取ることです。
でも実戦で狙える成果はそれだけじゃなくて、

  • 相手の圧をほどいてハーフに戻す
  • 抱きついたまま両膝立ちの組み合い(ドッグファイト)に移る
  • 一瞬の浮きを作って膝を戻す
  • MMAなら頭を守りながら立ち上がる

このどれかに進めたら、十分に意味があります。

「返し切れなかった=失敗」と考えると、選択肢が狭くなるんですよね。
体格差がある相手だとなおさらで、「完全に返す」を目指すより「押さえ込みの完成度を落とす」を目指す方が、現実的にワークすることが多いです。


MMAだと優先順位が変わる

グラップリングとMMAは、ここははっきり分けた方がいいですね。

グラップリングなら抱きつきを優先して取りにいける場面でも、MMAだと打撃があります。
なのでMMAでこの考え方を使うなら、先に必要なのは、

  • 頭を守る
  • 相手の自由な手を殺す
  • 最低限のフレームか距離を作る

この3つです。

MMAでも密着を逆に使う発想自体は使えます。
ただ、顔を空けてまでクラッチを追いに行くのは危ない。
MMAでは「完全に返す」より、ハーフや立ち上がりに逃がす方が現実的なことが多いです。

自分も素人レベルで練習してて思うんですけど、サイド下で打撃が混じった瞬間に、グラップリングの理屈だけじゃ間に合わないのを感じます。
顔の防御を優先しながら、ポストが遅れる瞬間だけ抱きつきに行く、くらいの運用が現実的やと思います。

観点グラップリングMMA
最優先抱きつきとポスト潰し頭と顔の防御
返しのゴール上を取り切るハーフ復帰か立ち上がり
抱きつきの扱い積極的に取りにいく顔の防御が崩れない範囲で
タイミングの重み大きいさらに大きい(打撃の合間)

まとめ

サイドポジションで潰されると、技術より先に力の差を感じます。
これはかなり自然な感覚だと思います。自分より一回りデカい相手だとなおさらです。

ただ、その時に足りないのは単純な腕力とは限りません。
本当に要るのは、

  • 相手に抱きついたまま切らさない力
  • 腰を斜めに押し上げて重心を外す力
  • その力を肩まで通す脇腹のつながり
  • 相手のポストが遅れる瞬間を拾う感覚

この4つなんですよね。

胸椎回旋はあった方がいい。
でも主役じゃない。
主役は、相手との抱きつきを切らさずに、ポストが遅れる瞬間に、斜めブリッジで重心を外して回転につなぐ、この流れです。

サイド下で要るのは、ベンチプレスの数字より、

  1. 潰された状態を少し崩す
  2. 抱きつく
  3. ポストを遅らせる
  4. 斜めにずらして回る

この4ステップを一本につなぐ力やと思います。

自分も週1練習のオジなんで、これが毎回スパッとハマるわけじゃありません。
けど、ただブリッジだけ頑張ってた頃と比べると、「あ、ここは今抱きつきが浅いから返らんかったんや」みたいに、返らなかった理由が言語化できるようになったのは大きいです。
同じように体格差で詰まってる人の、練習のとっかかりになれば嬉しいですね。

参考までに。それでは!

福山

・大学院でがんの研究をしてたら
・あれ?これ、金かかりすぎやね?
・健康でいることがもっとも社会貢献じゃね?
・とか考えた人
・その結果、腸内環境を整えるのが健康への第一歩やで
・と判断し、その考えを広めるためにブログ開設

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