東洋医学ってほんまに効果あるんかいな?
って、一度は誰もが思うんじゃないですかね。
私自身もそうでした。金払ってまでやる価値あんの?ってね。
というわけで手に取ってみたのがこの本。『東洋医学はなぜ効くのか』というド直球のタイトルです。
結論から言いますと、めっちゃ勉強になる本でした。西洋医学の観点から、東洋医学ってまじで効果があるやんけ!と研究から示されております。おもしろ!!
東洋医学はまやかしではありません。効果はあります!(って、まだまだ科学で示されていないこともありますので、東洋医学風な怪しげなものをなんでもかんでも信じるのはやめましょー)
『東洋医学はなぜ効くのか』を読んだ
科学で重要なのは『再現性』。同じ条件で行なって、同じ結果が得られたら再現性があるということですね。
東洋医学は地域ごとに独自に発展してきた歴史的背景があり、たとえば「中国、韓国、日本でツボの位置が違う」など、条件を揃えることが難しく、再現性が担保できないという問題がありました。
しかし1980年台からWHOが中心に議論を始め、2008年にツボ(経穴)の部位の標準化が公表されました。これでツボに関しては、再現性がとれるようになりました。
(ちなみに、生薬は中国、韓国、日本でルーツは同じでもまったく異なる医療体系になっているようで、標準化には至っていません。)
ツボの位置が標準化され、再現性がとれるようになってきたので、現代科学が築いてきた西洋医学の知見や理論を活かせるようになってきました。
「ここを押したら多くの患者で痛みが和らぐのか。なんでやろ?体の中でなにが起こってるんや?最新機器を用いて詳しく調べたろ!」となったわけですね。
というわけで、東洋医学ってほんまなんか?という未知の現象が解明されつつあるわけです。
- ツボへの刺激すると、軸索反射が起こり、血流が良くなる
- 鍼を刺した局所で、内因性オピオイドが産生されて痛みを和らげる
- 鍼灸刺激が脳のどこに影響を与えるかを調べると、大脳の一次体性感覚野、運動野、前帯上皮質、島皮質などの領域が活性化することが分かった
- 逆に、鍼灸刺激は、内側前頭前皮質、扁桃体、海馬などの領域の活動を低下させた
- 様々な生薬は、免疫の調整や抗炎症作用に影響を与えている
- 様々な生薬は腸内細菌の栄養にもなっている
などなどです。
詳しく知りたい方はぜひお読みください。専門的な話もあったので読みづらい箇所もありますが、東洋医学の可能性に触れられるおもしろい一冊だと思います!
後半で厳選されたツボも紹介されていましたので、体の不調にお悩みでツボに興味がある方も手に取ってみてください。
参考までに。それでは!
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