エビオス錠と新ビオフェルミンS錠は、どちらもお腹の調子が気になるときに候補になる製品です。ただし、成分とメーカーが示す効能には違いがあります。
選ぶときは、まず困っている症状と効能を照らし合わせます。胃もたれ・消化不良や栄養補給ならエビオス錠、便秘・軟便や便通を整えたい場合は新ビオフェルミンS錠が効能の記載から候補になります。お腹の張りは両方の効能に含まれます。
製品情報は2026年10月1日に確認しました。比較対象は「エビオス錠」と通常の「新ビオフェルミンS錠」です。使用する際は手元の製品の表示も確認してください。
まずは症状と効能で選ぶ
| 気になる症状・目的 | 効能に照らした候補 | 選ぶときの確認点 |
|---|---|---|
| 胃もたれ・消化不良・食欲不振 | エビオス錠 | これらの効能が記載されています |
| 栄養補給 | エビオス錠 | 栄養補給の効能があります。食事の代わりではありません |
| 便秘・軟便・便通を整えたい | 新ビオフェルミンS錠 | 整腸・便秘・軟便の効能が記載されています |
| お腹の張り | 両方に効能の記載あり | ほかの症状も含めて選び、迷ったら相談します |
| 水のような下痢が続く | この比較表だけで選ばず相談 | 両製品の効能に「下痢」の記載はありません。脱水や受診の必要性も確認します |
この表は、メーカーの効能表示に基づく選び方の目安です。
エビオス錠と新ビオフェルミンS錠の比較表
| 比較項目 | エビオス錠 | 新ビオフェルミンS錠 |
|---|---|---|
| 分類 | 指定医薬部外品 | 指定医薬部外品 |
| 成分の特徴 | 乾燥酵母 | ビフィズス菌と2種類の乳酸菌 |
| 効能の例 | 胃もたれ、消化不良、胃部・腹部膨満感、食欲不振、栄養補給など | 整腸(便通を整える)、軟便、便秘、腹部膨満感 |
| 15歳以上の1回量 | 10錠 | 3錠 |
| 15歳以上の1日量 | 30錠(1日3回) | 9錠(1日3回) |
| 飲むタイミング | 食後 | 食後 |
| 成人1日分の費用の例 | 44円(1200錠の希望小売価格で計算) | 約63.5円(540錠の希望小売価格で計算) |
効能は比較に必要な部分の抜粋です。費用の計算条件は後の節にまとめています。
どちらも食品のサプリメントとは異なる「指定医薬部外品」です。エビオス錠は胃腸・栄養補給薬、新ビオフェルミンS錠は整腸薬として、効能と用法・用量が表示されています。栄養成分や菌が入っていることだけで選ばず、その表示を確認して使います。
子どもの用量と5歳未満への対応
錠剤の子ども用量は次のとおりです。どちらも1日3回、食後に服用し、小児には保護者の指導監督のもとで服用させてください。
| 年齢 | エビオス錠の1回量 | 新ビオフェルミンS錠の1回量 |
|---|---|---|
| 11〜14歳 | 8錠 | 2錠 |
| 7〜10歳 | 5錠 | 2錠 |
| 5〜6歳 | 3錠 | 2錠 |
| 5歳未満 | 服用不可 | 服用不可 |
新ビオフェルミンSには、別に「細粒」タイプがあり、生後3か月から服用できる用量が表示されています。5歳未満に錠剤を砕いて代用するのではなく、製品ごとの年齢・用量を確認してください。乳幼児の下痢や嘔吐は、製品選びより小児科への相談を優先したい症状です。
名前が似た別製品に注意
「エビオス整腸薬」はエビオス錠とは別製品です。新ビオフェルミンSプラス錠、細粒タイプ、ビオフェルミンの下痢止め・便秘薬、病院で処方される製品も、今回の比較表には含めていません。購入するときはブランド名だけでなく、製品名と剤形まで確認しましょう。
成分の違いは、乾燥酵母かビフィズス菌・乳酸菌か

エビオス錠は熱処理された乾燥酵母
エビオス錠の成人1日量30錠には、乾燥酵母が7,125mg含まれています。この乾燥酵母には、ビタミンB群、アミノ酸、ミネラル、食物繊維などが含まれています。
メーカーによると、酵母は熱処理されていて発酵する能力はありません。生きた菌を腸に届ける製品とは、成分の特徴が異なります。
新ビオフェルミンS錠はビフィズス菌と2種類の乳酸菌
新ビオフェルミンS錠の成人1日量9錠には、次の成分が含まれています。
| 成分 | 9錠中の配合量 |
|---|---|
| コンク・ビフィズス菌末 | 18mg |
| コンク・フェーカリス菌末 | 18mg |
| コンク・アシドフィルス菌末 | 18mg |
説明文書では、ビフィズス菌と2種類の乳酸菌が生きたまま腸に届き、整腸に役立つと案内されています。
このmgは菌末の重さです。乾燥酵母とは成分が違うため、重さの大小を効き目の強さとして比べることはできません。また、菌末のmgから菌の個数へ換算することもできません。
便秘・軟便・胃もたれ・お腹の張りでどう選ぶか
便秘や軟便が中心なら新ビオフェルミンS錠が候補
今回の2製品のうち、効能に「便秘」「軟便」「整腸(便通を整える)」が記載されているのは新ビオフェルミンS錠です。便通の悩みが中心なら、効能の記載から候補になります。
水のような下痢を「軟便」と同じ扱いにしない
新ビオフェルミンS錠の効能にあるのは「軟便」で、「下痢」という記載はありません。エビオス錠にも下痢の記載はありません。
水のような便が繰り返し出る場合や、急な下痢が続く場合は、この2製品を下痢止めの代わりとして選ばず、症状を伝えて医師や薬剤師に相談してください。水分が失われやすいため、水分補給も大切です。血便・強い腹痛・高熱などがある場合は、後の受診の目安を確認してください。
胃もたれ・消化不良・食欲不振や栄養補給ならエビオス錠が候補
胃もたれ、消化不良、食欲不振、栄養補給はエビオス錠の効能に含まれています。新ビオフェルミンS錠には、これらの効能は記載されていません。胃の不調が中心なのか、便通の悩みが中心なのかが、選ぶ際の一つの手がかりになります。
お腹の張りは、ほかの症状も一緒に考える
エビオス錠には「胃部・腹部膨満感」、新ビオフェルミンS錠には「腹部膨満感」という記載があります。張りに加えて胃もたれもあるのか、便秘や軟便もあるのかで候補を整理し、迷ったら症状をまとめて薬剤師などに伝えると相談しやすくなります。
両方を長期間使った私の体験と、現在飲んでいるもの

ここからは、メーカー公式情報とは別に、私個人の使用経験です。食事や生活条件をそろえた比較ではなく、製品の効き目の優劣を証明するものではありません。
エビオス錠:8年以上の使用経験
エビオス錠には8年以上の使用経験があります。飲み始めてから食後の胃の重さが長引きにくくなったことや、お腹のリズムが以前より読みやすくなったと感じました。なお、エビオス錠に便秘の効能が表示されているわけではありません。
使ってきた経緯や詳しい感想は、エビオス錠を8年以上使ったレビューにまとめています。
新ビオフェルミンS錠:2年間の使用経験
新ビオフェルミンS錠については、2年間の使用経験があります。当時はお腹の張りが減り、便の硬さが安定したように感じていました。
当時の使用感は、新ビオフェルミンS錠を2年間飲んでいた時期のレビューで紹介しています。
現在の状況
現在は新ビオフェルミンS錠ではなく、ビオスリーHi錠を毎日飲んでいます。この記事はエビオス錠と新ビオフェルミンS錠の比較なので、ビオスリーHi錠は比較対象に含めていません。現在の使用感は、ビオスリーHi錠のレビューにまとめています。
飲む錠数と1日分の費用を比較する

15歳以上では、エビオス錠は1回10錠、新ビオフェルミンS錠は1回3錠です。どちらも食後に1日3回なので、飲む錠数の違いは続けやすさを考える材料になります。錠数は効き目の強さの指標ではなく、それぞれの用量を守ることが前提です。
費用は、瓶の価格や1錠の単価よりも、用量どおりに飲んだ1日分で比べると分かりやすくなります。
計算式は「購入価格 ÷ 入っている錠数 × 1日に飲む錠数」です。
2026年10月1日に確認した税込のメーカー希望小売価格を使い、瓶入りのエビオス錠1200錠と新ビオフェルミンS錠540錠で計算しました。
| 製品・容量 | 希望小売価格(税込) | 成人1日量 | 1日分の費用 |
|---|---|---|---|
| エビオス錠1200錠 | 1,760円 | 30錠 | 44円 |
| 新ビオフェルミンS錠540錠 | 3,812円 | 9錠 | 約63.5円 |
この容量・価格の組み合わせでは、エビオス錠の1日分の費用が低くなります。実売価格は店舗・時期・容量で変わるため、購入する商品の価格で再計算してください。価格は、目的に合う製品の候補を整理したあとで比較したい条件です。
販売状況の補足:2026年10月1日の確認時点では、エビオス錠2000錠は9月30日から販売休止と案内されています。1200錠・600錠、パウチの900錠・300錠は継続販売の案内があり、今回は1200錠を比較例にしました。店頭在庫は店舗ごとに異なります。
併用と服用前の注意、受診の目安

併用したい場合は製品名を伝えて相談する
「エビオス錠を乳酸菌の栄養にすれば、新ビオフェルミンS錠と一緒に飲んだほうがよい」という説明を見かけることがあります。ただ、今回確認したメーカー資料では、2製品を併用すると効果が高まるという根拠は確認できませんでした。
併用を考えている場合は、2つの製品名と、ほかに飲んでいる薬やサプリメントを伝えて、薬剤師やメーカーに確認してください。治療中・服薬中の人には、エビオス錠の公式FAQでも医師または薬剤師への相談が案内されています。
治療中の人や成分に不安がある人は事前に確認する
両製品とも、医師の治療を受けている人には服用前の相談を案内しています。添加物として乳糖水和物も含まれるため、成分について心配がある場合は、製品の表示を見せて確認しましょう。エビオス錠は、プリン体の摂取を制限されている人にも事前相談を案内しています。
エビオス錠の詳しい確認事項は、エビオス錠の服用上の注意と相談の目安にまとめています。
改善しない場合と、早めに受診したい症状
両製品とも、1か月くらい服用しても症状がよくならない場合は、服用を中止して、製品の箱や説明書などを持って医師や薬剤師などに相談するよう表示されています。
これは悪化しても1か月待つという意味ではありません。次のような症状がある場合は市販品で様子を見続けず、早めに医療機関へ相談してください。
- 血便や、黒くタール状の便が出る
- 突然の強い腹痛や、続く強い腹痛がある
- 下痢に高熱が伴う、嘔吐が繰り返される
- 水分を保てない、尿が少ない、めまいなど脱水が疑われる
突然の激しい腹痛や、激しい腹痛が続く場合、吐血などは、厚生労働省も救急車を呼ぶ目安に挙げています。緊急性が高い場合は、119番で救急車を要請してください。また、不調が続く・繰り返す場合や、意図しない体重減少がある場合も、自己判断せず受診して原因を確認しましょう。
選ぶ順番のまとめ

選ぶ際は、次の順序で検討します。
- 症状と効能:胃もたれ・消化不良・栄養補給ならエビオス錠、便秘・軟便・整腸なら新ビオフェルミンS錠が候補になります。お腹の張りは両方に効能の記載があります。
- 成分と注意点:治療中の病気、服用中の薬、プリン体制限、成分へのアレルギーなどを確認します。
- 続けやすさ:1回に飲む錠数と、1日あたりの費用を比較します。
水のような下痢が続く場合は、この2製品を下痢止めの代わりとして選ばず、医師や薬剤師に相談してください。
参考資料
以下の資料を2026年10月1日に確認しました。製品情報はメーカー公式資料、受診の目安は公的医療情報を参照しています。
- アサヒグループ食品「エビオス錠」製品情報・効能・用量・成分・希望小売価格
https://www.asahi-gf.co.jp/special/ebios/index.html - アサヒグループ食品「エビオス錠に含まれる栄養成分」
https://www.asahi-gf.co.jp/special/ebios/ebiosjyou/eiyou/ - アサヒグループ食品「エビオス錠 よくあるご質問」
https://www.asahi-gf.co.jp/special/ebios/ebiosjyou/faq/ - アサヒグループ食品「エビオス錠2000錠の販売休止につきまして」
https://www.asahi-gf.co.jp/info/2026/0915/ - 大正製薬「新ビオフェルミンS錠」製品カタログ
https://www.catalog-taisho.com/category/05/003/05479/ - 大正製薬「新ビオフェルミンS錠」説明文書(130錠・350錠・540錠・550錠)
https://www.catalog-taisho.com/content/dam/selfmedication/jp/ja/biofermin/images/05479/pdf/05479_Explanation1_130-350-540-550_31.pdf - 大正製薬「新ビオフェルミンS細粒」製品カタログ
https://www.catalog-taisho.com/category/05/003/05480/ - 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」
https://kakarikata.mhlw.go.jp/kakaritsuke/urgency.html - 米国国立糖尿病・消化器病・腎疾病研究所(NIDDK)「Symptoms & Causes of Diarrhea」
https://www.niddk.nih.gov/health-information/digestive-diseases/diarrhea/symptoms-causes - 英国NHS「Diarrhoea and vomiting」
https://www.nhs.uk/symptoms/diarrhoea-and-vomiting/ - 英国NHS「Stomach ache」
https://www.nhs.uk/symptoms/stomach-ache/


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