鉄分ってトレーニングに必要なの?
その疑問に答えます。
普段の食生活では取りすぎることはない鉄分。ということもあって、不足しがちです。
「なんか体がだるい・・・」
しっかりと睡眠をとったはずなのに体がだるいのは、もしかしたら鉄分の不足が原因かもしれません。ということで今回の記事は『鉄分と体の関係性』についてご紹介していきたいと思います。(国立スポーツ科学センターを参考にしています。)
体に鉄分が必要な理由
5大栄養素の1つであるミネラルに『鉄分』は含まれます(成人の体には3~5gが存在)。
鉄が体にもたらす影響としては、
- 赤血球の成分であるヘモグロビンを構成し、全身に酸素を運ぶ
- ミオグロビンとして筋肉中で酸素を運搬・貯蔵する
という2つの役割があります。しかし、鉄分は体内での吸収率が悪いです。体に鉄分が不足すると以下のような症状が出ます。
- 疲れやすくなる
- 貧血の原因になる
- 顔が青白くなる
- 体温調節の機能障害
- トレーニングの持久力が低下する
昔から「疲れやすい」とか「よく貧血になる」という人は鉄分の不足を疑ってみてください。
ヘモグロビンの体内での働き
体内に存在する鉄分の65%はヘモグロビンと結合して、肺から取り込んだ酸素を全身の細胞に運んでいます。残りの約30%は肝臓や骨髄、脾臓で貯蔵されていて、出血などで鉄分が失われた時に血液中に放出されます。
残りの数%の鉄分は筋肉の成分と結合して酸素の運搬と貯蔵、代謝反応に関わっています。赤血球の寿命は約120日。寿命がきた赤血球は脾臓で破壊され、鉄は新たな赤血球に再利用されます。だから鉄分は、あまり体外に派出されないような仕組みになっています。
筋肉の増加で鉄分の必要量の増加
筋肉が増えると、筋肉を動かすための酸素がより必要になります。その分だけ血液や赤血球が必要になるので、その材料になる鉄分必要量も増加します。
ヘム鉄と非ヘム鉄
鉄は2種類に分けられ、『ヘム鉄』と『非ヘム鉄』があります。ヘム鉄は動物性タンパク質に多く含まれており、非ヘム鉄は植物性たんぱく質に多く含まれています。
「ヘム鉄と非ヘム鉄って何が違うの?」って話ですが、一番の違いは吸収率です。ヘム鉄は非ヘム鉄に草べて約5倍ほど吸収率が高いと言われいます。
鉄分が多く含まれる食品
鉄分が多く含まれる食品の例を以下に挙げます。
- レバー
- 赤身の肉
- マグロ
- カツオ
- あさり
- ほうれん草
- 小松菜
- 切り干し大根
- きくらげ
- 納豆
- 大豆
- がんもどき
などです。
普段の食事では鉄分を取りすぎることはないと思いますが、サプリメントを使って取りすぎた場合は嘔吐や下痢などの症状も出てきます。鉄分は体にとって必要な栄養素ですが、「体にいいから」といって過度な摂取はやめてください。
タンニンは鉄の吸収を阻害する
グリコのサイトの文章を引用します。
緑茶やコーヒーに含まれるポリフェノールの一種タンニンは鉄の吸収阻害の一因となります。鉄とタンニンが結合するとタンニン鉄となり、腸での吸収をしにくくなります。鉄は腸管からの吸収で貯蔵量を調節しているため、食事中、あるいは食後すぐに、お茶やコーヒーを大量に飲用することは控えましょう。 引用 グリコ 運動に鉄分はなぜ必要か。ヘム鉄で効率的に吸収しよう
緑茶やコーヒーに含まれるタンニンは鉄の吸収阻害になります。ということで、鉄分不足を感じ価値の方は、食事中・食後の緑茶やコーヒーを控えてみてください。
おわりに:鉄分が含まれる食材を意識して食べよう!
今回の記事で『鉄分と体の関係性』について書いてきました。もし体がだるいとか、顔色が悪いなどの症状がある場合は鉄分不足を疑ってみてください。
- レバー
- あさり
- ほうれん草
- 小松菜
などを意識して食べてもらえればいいかと思います。それでは!
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