正しく呼吸するためには横隔膜が重要や!【アスリートに学ぶ呼吸法】

あなたのその呼吸法は 正しい方法でできてますか? 呼吸
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1日に2万回行われる呼吸。もし正しくない方法で呼吸をしているとなると、2万回も変な動作をしていることになります…

 

呼吸の大切さは瞑想やヨガなどで理解はしていました。しかし、一流のアスリートになるのも呼吸が関係しているとは知りませんでした。『勝者の呼吸法』という本を読んで衝撃を受けたので、記事にしたいと思います。

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1 スーパーアスリートの腹式呼吸

著者は、アスリートとスーパーアスリートの違いは『呼吸法』だと本で述べています。スーパーアスリートの共通点は、筋肉隆々な体ではなく、『お腹がとても柔らかく、お腹の中にある内臓を自由自在に操ることができる体』だというのです。

 

私は本を読んでいて「は?」と思いました。でも読み進めているうちに、「そうなのかも!」と考え方が変わっていきました。

1.1 ぽっこりお腹のスーパーアスリート

多くのスーパーアスリートは一見すると、ぽっこりお腹だというのです。それは「だらしない」という意味ではなく、「あえて」なのです。普通にトレーニングをすると腹筋は割れるのですが、腹式呼吸をたった数回行うだけで、風船のような柔らかそうなお腹がぽっこりと出てくるのです

 

著者によると、メジャーリーカーのレジェンド、ケン・グリフィー・ジュニア選手のお腹は、腹式呼吸をすれば大きな風船が中に入っているかのように膨らんだそうです。他にも、メジャーリーガーのジェイミー・モイヤー選手も、お腹が別の生き物のように自由に動いていたそうです。

 

そしてそのお腹こそが、怪我をせずに長年にわたり一流のプレーをする秘訣だというのです。

2 横隔膜を使って呼吸せよ

どうしたらスーパースターのような筋肉がありつつも、柔軟性があるお腹を手に入れることができるのでしょうか?それは、横隔膜を使って意識的に深呼吸をすることです。(横隔膜は肺の下にあります。)

Wikipedia 横隔膜

横隔膜は『膜』とついてますが、筋肉です。だから普通の筋肉と同じように、緊張もすれば弛緩もします。横隔膜が緊張し筋繊維が収縮すれば短くなり、この動作により肺に空気が流れ込みます。

 

反対に横隔膜が弛緩すると筋繊維が伸長し、肺の中の空気は横隔膜によって自然と押し出されます。つまり、肺の下にある横隔膜が上下にピストン運動をすることで、肺の空気を出し入れしています。(肺が勝手に動くわけではありません)

2.1 横隔膜を動かせると内臓を動かせる

腹式呼吸をし横隔膜を上下運動させることで、『内臓を動かす』というメリットが生まれます。呼吸をして横隔膜が上下することで、横隔膜の下にある内臓が動かされるのですね。内臓が動けば、代謝が上がり、消化機能や免疫機能などの向上が期待されるとのことです。

2.2 横隔膜の機能低下の原因

ほとんどの現代人は、横隔膜を使う腹式呼吸ではなく、胸や首回りの服呼吸筋を使う胸式呼吸になっています。胸式呼吸が基本となってしまうと横隔膜を使わなくなり、ますます横隔膜の筋力は低下していきます。(横隔膜を主呼吸筋といい、首回りの筋肉を副呼吸筋と言います。現代人は、使う筋肉のメインが逆転しているのです。)

 

なぜ横隔膜を使わなくなり、胸式呼吸優位になってしまったのかというと、その理由の1つにストレスが考えられます。ストレスがかかるとアドレナリンなどのホルモンが分泌され、交感神経優位になります。つまり、戦闘モードになるのです。戦闘モードでは深い呼吸ではなく、浅い呼吸になります。

 

浅い呼吸になると、本来であれば吐くことで放出していた二酸化炭素が体の中に多く残ります。
本能的に酸素と二酸化炭素のバランスを取るために、より多くの酸素を取り入れようとし、首周辺にある服呼吸筋を使おうとしてしまうのです。これが繰り返されれば胸式呼吸がベースになって、横隔膜を使うことを忘れてしまうというわけです。

 

他の原因としては、単なる運動不足が考えられます。使わない筋肉は衰えていきますからね。

2.3 胸式呼吸が頭痛や肩こりの原因?

胸式呼吸により首肩周りの副呼吸筋を多用すると、首周辺の筋肉は緊張しっぱなしです。そうなると首肩周りの血流が滞ってしまうので、それが原因で頭痛や肩こりが起こることが考えれられます。つまり、呼吸を正せば、肩こりや頭痛が治る可能性があります。

3 正しい呼吸の鍛え方

それでは呼吸の鍛え方について見ていきましょう。

まずは仰向けになって呼吸をしてみましょう。息を吸うときに、お腹が膨らむことを確認します。腹式呼吸は肩が上がらずに、お腹周りだけが動きます。胸式呼吸の人は息を吸ったときにお腹が凹み、肩が上がってしまいます。

 

腹式呼吸が出来るようになったら、まずは5秒吸って5秒吐くのを繰り返します。これができるようになったら徐々に秒数を伸ばしていき、最終的には20秒吸って20秒吐くのを目標にしましょう。(コレ、めちゃきついです笑)

3.1 吸う時間より吐く時間を長くする

これが出来るようになったら、次のステップです!息を吐く時間を長くしていきます。まずは5秒吸ったら10秒吐くようにしましょう。吸うと吐くの比率が1:2になるようにして、徐々に呼吸を長くしていきます。

最終的な目標が15秒吸って30秒吐くようにします。(これもめちゃキツい。何回もまだできないです><)

3.2 腹圧を保つ

さて、これが出来るようになったら次のステップです!今までの腹式呼吸法では、息を吸うときにお腹が膨らみ、息を吐くときにお腹が凹む方法でした。次のステップでは息を吸うときにお腹を膨らまし、息を吐く時もその膨らみをキープするように呼吸してください。(これ、ちょっとコツを掴まないとできないかも)

 

お腹の膨らみをキープさせるために、余計に体を硬直させたりしないように注意してください。
この方法で呼吸を繰り返し腹圧を高めていきます

 

「そもそも腹圧を高める必要って何があるの?」と思うかもしれません。腹圧を高めるということは、お腹の中に風船が入っているみたいにパンパンにさせるということです。腹圧を高める利点とは、『体幹を安定させる』ことです。「アスリートは体幹が大切!」と聞いたことがあると思いますが、これは単に筋肉だけの意味ではなく、腹圧の意味もあるのです。

 

腹圧により体幹が安定することで、体がグニャグニャしなくなり、体のぶつかり合いでも負けなくなり、なおかつ怪我もしにくくなるということです。

おわりに

この記事では『呼吸の重要性』について書いてきました。

なんとなく呼吸の大切さがわかってきたのではないでしょうか?呼吸は毎日2万回するものです。毎日2万回ということは、10日で20万回、100日で200万回です。これだけ同じような動作を繰り返す体の部位って、なかなかありません。

 

正しい呼吸を2万回すれば、主呼吸筋が使われるので疲労がたまりづらいです。反対に、正しくない呼吸、つまり副呼吸筋を多用しすぎると肩周りの筋肉を使いすぎて、肩こりなどが起こってしまします。肩こり・頭痛、ずっと治らない腰痛、これらの問題は呼吸の仕方、そして腹圧を保てないことが原因なのかもしれません。

 

是非一度、呼吸のトレーニングをして効果を実感してみてください。もう少し詳しく知りたい方は、どうぞこちらの本を手にとってみてください。

参考までに。それでは!

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呼吸関連本を10冊以上読んだのでまとめてみた

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