ビタミンAって身体にどんな効果があるの?
そんな疑問に答えます。
今回の記事では『ビタミンA』について詳しく書いていきたいと思います。この記事を読むことで、
- ビタミンAの効果
- ビタミンAが多く含まれる食材
が分かります。
*記事の内容を簡単に動画でまとめています↓↓↓
1 ビタミンAの効果について
ビタミン A は、『レチノイド』といい、その末端構造によりレチノール(アルコール)、レチナール (アルデヒド)、レチノイン酸(カルボン酸)に分類されます(とくに覚えなくていい)。
食品を摂取した場合、体内でビタミン A の活性を示す化合物は、
- レチノール
- レチナール
- レチニルエステル
- β─カロテン
- α─カロテン
- β─クリプトキサンチン
など、およそ50種類におよびます。(体内で必要に応じでビタミンAに変わるということ。だからプロビタミンAと呼ばれたりします。)
1.1 ビタミンAの機能
詳しく書くとかなり複雑になるので、簡単にビタミンAの機能を紹介します。
- 皮膚や口・鼻・喉・肺などの粘膜を正常に保つ
- 目の光の機能を調節する(ビタミンAが不足すると暗闇でよく見えない)
- プロビタミンAのβカロテンは、抗酸化作用がある
- βカロテンなどのカロテノイドは、発ガン抑制に効果があると言われている
1.2 ビタミンAの消化と吸収
ビタミン A は、
- 動物性食品から主にレチニル脂肪酸エステルとして
- 植物性食品からプロビタ ミンAであるカロテノイドとして
摂取されます。
レチニル脂肪酸エステルは小腸吸収上皮細胞において、刷子縁膜に局在するレチニルエステル加水分解酵素によりレチノールとなって細胞内に取り 込まれます。
β─カロテンの大部分は、小腸吸収上皮細 胞内において中央開裂により2分子のビタミンA(レチナール)を生成します。他のプロビタミンAカロテノイドは、中央開裂により1分子のレチナールを生成します。
1.3 ビタミンAが不足すると
ビタミンAが不足すると、乳幼児では角膜乾燥症から失明に至ることもあり、成人では夜盲症を発症します。他にも、
- 成長阻害
- 骨や神経の発達抑制
- 上皮細胞の増殖の障害
- 免疫の低下
などが起こると言われています。
1.4 ビタミンAの推奨摂取量
ビタミンAの成分レチノールは動物性食品からしか摂取できませんが、植物性食品に含まれるカロテンは体内でレチノールへと変換されるので、植物性食品からもビタミンAを補給することは可能です(必要に応じて変換される)。
カロテンは腸での吸収が1/6、そこからのレチノール変換が1/2といわれているので、カロテンのレチノールとしての利用量は、摂取分の1/12程度だとされています。
厚生労働省が推奨しているビタミンAの1日の推奨量は成人男性で800~900μgRAE、成人女性で650~700μgRAEです。RAE(retinol activity equivalents)という指数は、レチノールの量と、カロテンのレチノール換算量の合計の数値です。
この表は、厚生労働省のサイトより引用しています。記事の一番下でリンクを貼っています。
1.5 ビタミンAを過剰に摂取すると・・・
何事もそうですが、過剰摂取は良くありません。ビタミンAの過剰摂取の原因は、
- サプリメントでビタミンAを大量に摂取
- レバーの大量摂取
が原因なので、通常の食事をしていればビタミンAを過剰摂取することはないでしょう。
もしビタミンAを過剰摂取したならば、血中のレチノイン酸濃度が一過性に上昇し、頭痛が起こる可能性があります。また、急性毒性では脳脊髄液圧の上昇、慢性毒性では頭蓋内圧亢進、皮膚の落屑、脱毛、筋肉痛などの症状が現れます。
1.6 ビタミンAはすい臓がんのリスクを下げる
「ビタミンAの摂取が多い人ほど、すい臓がんのリスクが下がってるよー」という論文があります。
ビタミンAとすい臓がんにどんな関係性があるのかは分かりませんが、ビタミンA不足は避けておきたいところですね👍
1.7 ビタミンAの安全な上限値
ビタミンAの安全な上限値については、こちらの表が参考になります。
この表は、厚生労働省『「統合医療」に係る情報発信等推進事業』「統合医療」情報発信サイトより引用しています。記事の一番下でリンクを貼っています。
0.3μgRAE=1IUですので、成人男性の推奨摂取量である900μgRAE=3000IUということになります。上限値から考えると、成人ですと10000IUはOKですので、サプリメントを軽く摂取するくらいでは過剰摂取にはなりません。
2 ビタミンAを効率よく摂取するために
先に書いたようなビタミンAの過剰摂取はそうそう起こりません(サプリメントをどか食いしない限り)。
どちらかというとビタミンA不足の方が心配なので、ビタミンAを効率よく摂取する方法について見ていきましょう。
2.1 油と一緒に摂取
ビタミンA・ビタミンD・ビタミンE・ビタミンKは脂溶性ビタミンのため、油に溶けます。ですから油が多い食事と一緒に摂取すると、摂取がよくなります。
ちょっとしたおさらいをすると、
- レチノール(動物性食品に多く含まれる)
- βカロテン(緑黄色野菜に多く含まれる。必要に応じて体内でビタミンAに変わる)
でした。
だから、レチノールやβカロテンを含む食品を油で調理してあげれば、たっぷりとビタミンAを摂取することができます👍レバニラ炒めとかビタミンAを摂取するには最高の食べ物です😁
2.2 ビタミンAを多く含むお肉
ビタミンAを多く含む食品をあげておきます。(レチノールやプロビタミンAのβカロテンなどもビタミンAとしています)
文部科学省の食品成分データベースを参考にしています⇨食品成分データベース
- 鳥レバー
- 豚レバー
- アンコウの肝
- うなぎ
などなど、『精がつく』と言われる食べ物にビタミンAはたっぷりと含まれています。
2.3 ビタミンAを多く含む野菜と果物
今度はお肉ではなくて、ビタミンAを多く含む野菜についてご紹介します。
- にんじん
- しそ
- モロヘイヤ
- ほうれん草
- パセリ
- バジル
- マンゴー
- あんず
- 干し柿
などです。
野菜に関しては、どれも『くせ』のあるものが多いので、苦手な人は食べるのが苦痛かもしれません😱私も美味しくいただける野菜はこの中では、しそとほうれん草だけです😅
2.4 ビタミンAをあまり含まない食材
逆に、ビタミンAをあまり含まない食材についてご紹介したいと思います。
- イモ類
- 穀物類
- 豆類
- 種実類
- きのこ類
この辺りの食材はビタミンAが少ないので、ビタミンAを摂取したいのであれば、優先順位が低めの食材です。
おわりに
今回の記事では『ビタミンA』について書いてきました。
簡単にビタミンAのことを覚えるとしたならば、
- 粘膜を正常に保つ
- 目の光の機能を調節する
- レバーに多く含まれる
- 人参に多く含まれる
このあたりです。
迷ったら↓の食材を選んでください。
- レバー
- うなぎ
- モロヘイヤ
- かぼちゃ
- 人参
- 明日葉
- ほうれん草
それでは!
*参考
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