『ニセ医学』に騙されないために、を読みました。良書でした。
- え?こんなのに騙される人いるの?
- 抗がん剤について
- ワクチン摂取のメリット・デメリットについて
などなどが書かれていまして、勉強になりました。
標準医療以外を受けようとしている方は、まずはこの本を手に取るべきでしょう。
血液型ダイエットは本当なのか?
この本を読んでいて、個人的に一番興味深かったのが『血液型ダイエット』の話です。「昔、そんなものあったなー」と懐かしい気持ちがよみがえりました。
血液型ダイエットは、ピーター・J・ダダモ氏によって提唱されたダイエット法です。血液型によって消化のしやすさが違う、みたいなやつですね。
というのも、
- 4万年前の人類はすべてO型
- 狩猟生活をしていたから肉を摂取するのに適した体質になっていた
- 農耕民や遊牧民になるにつれて血液型は変化した
というのが、ダダモ氏の主張です。
- A型は、人類が牧畜と農業を発達させるようになって現れた血液型
- B型は、遊牧由来の血液型
- AB型は、一番新しい血液型で・・・
みたいな話です。
血液型による推奨の食事↓
O型 | 動物性タンパク質をとるのがいい。乳製品や小麦などの穀物は避けたほうがいい。 |
A型 | 野菜や穀物をとるのがいい。乳製品や小麦などの穀物は避けたほうがいい。 |
B型 | 乳製品をとるのがいい。穀物は避けたほうがいい。 |
AB型 | 乳製品をとるのがいい。動物性タンパク質は避けたほうがいい。 |
私はAB型なのですが、昔から脂っこい肉は苦手でした。ですから、この話を聞いた時「なるほどなー。そうなのかもね。」みたいに思っていました。
しかし・・・やっぱり微妙な話なのです。
だが、人間およびチンパンジーやゴリラといった霊長類の遺伝子を比較した集団遺伝学の知見によると、人類集団の祖先はO型ではなくA型である。p166
そもそも人類の祖先はO型じゃない・・・大前提が崩れているのです笑
本当に血液型によって食事を変えたほうがいいのか?という研究もされています。A型に合うとされる食事(野菜や穀物を食べて、乳製品や肉類を避ける)を、
- A型の人
- A型ではない人
に食べてもらい、健康の影響に差が出るかを比較すればいいのですね。
2014年のカナダのトロントでの研究によりますと、
- A型の食事をとったA型の人→血圧や中性脂肪やインスリン抵抗性が低い傾向にあった
- A型の食事をとったA型ではない人→血圧や中性脂肪やインスリン抵抗性が低い傾向にあった
と、比較しても差が出ませんでした。
別にA型じゃなくても、乳製品や肉類を避けて、野菜を多く食べたら「健康になるよー」ということなのですね。
また、系統的レビューによりますと、「血液型ダイエットに健康上の利益があるという証拠は存在しない、とのことです。血液型ダイエットに科学的根拠なしなのですね。勉強になりました。それでは!
読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓
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