健康を気にしていて、スーパーやコンビニで何かを買うときにその商品の栄養成分表示を見ている人も多いと思います。すばらしいと思います。
ただ、そんな人にだから知っておいてもらいたい、大前提の知識があります。この記事では、その知識について書いていきます。
食品の栄養成分表示を見る前に知っておきたい3つのこと
では以下に書いていきます。
1 栄養素が含まれていることと体が吸収できることは別問題
たとえば、ビタミンCが100mg含まれている食品を食べたとします。が、ビタミンC100gすべてを体が吸収できるかどうかは別問題なのです。これを「生物学的利用能」と言ったりします。
- どの栄養素を
- どれだけ吸収し
- どれだけ吸収せずに排出する
のかは、体が決めているのですね。「〇〇が〇〇mgも含まれています!」と謳われていても、それを体が吸収するかどうかは分かりません。
2 産地や育て方によって栄養素の含有量は変わる
加工食品であれば、なにがどれだけ入っているかは多少のばらつきはあるものの裏面に書いてある通りです。
ですが、野菜や果物や肉や魚はバラツキがすごいです。家庭科の時間では「にんじんには〇〇の栄養素が、〇〇入ってます」みたいに教えられますが、実際はそんなことありません。季節や土壌、育て方、保管方法などによって栄養素は変わってきます。というわけで、あくまで参考程度なのです。
3 食べ方によっても吸収率は変わる
食べ方によっても吸収率は変わってきます。有名なのが、脂溶性ビタミンは油物の一緒に摂取すると吸収率が上がるというやつですね。
ほかにもいろいろあります↓
- カルシウムは鉄の吸収率を最大400%減らす
- カロテノイドは鉄の吸収率を最大300%高める
- ミネラルは酵素の働きに影響を与え、酵素は分解・吸収に影響を与える
などなど、食品の組み合わせによって栄養の吸収率は恐ろしいほどに変わります。
おわりに:サプリメントではなく食材から
この記事で何が言いたいかというと、「サプリメントで単一の栄養素を補う考えは微妙かも」と言うことです。「〇〇が足りないから〇〇のサプリメントで栄養素を摂取しよう!」というのは、体の複雑さを無視した考えなのです。体はそれほど単純ではありません。
と言うわけで、いつもながらの結論なのですが、いろいろな食材を食べていきましょう。サプリメントはあくまで補助なのです。参考までに。それでは!
*参考にした本
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