糖分って脳に必要なの?
そんな疑問に答えます。
糖分は脳が唯一使えるエネルギー源です。そのため、糖分は絶対に必要です。脳は体重の2%ほどの重さにすぎませんが、人間が1日に使うエネルギーの20%程度を消費する器官です。
1日2000キロカロリーを摂取するのであれば、脳は400キロカロリーくらいを消費するのですね。糖質1g=4キロカロリーなので、脳は1日に100gほどの糖分を消費しているわけです。
脳がエネルギーとして利用できる2つの物質
冒頭で「糖分は脳が唯一使えるエネルギー源」と書いたのですが、厳密にいうと脳がエネルギー源として利用できる物質は2種類あります。
- グルコース(ブドウ糖)
- ケトン体(3-ヒドロキシ酢酸=アセト酢酸)
この2つです。
ただし、ケトン体は特殊な条件下でのみ体が作り出す物質なので、基本的にグルコースのみを脳で利用しています。
ケトン体を作り出す特殊な状況下とは、飢餓時です。大昔、まだ満足に食糧を得ることができなかったころの人間の防御反応の名残で、飢餓スイッチがONになるとケトン体は作られます。
現代で飢餓スイッチをONにしようと思えば、断食をするしかありません。断食をすると、血中、筋肉、肝臓に蓄えられている糖質(グリコーゲン)が使われます。大体24時間ほどで、これらの糖質は消費されます。
そのあとは脂肪の分解が始まります。脂肪が分解され、血中に放出された遊離脂肪酸がエネルギー源として使われるようになります。しかし遊離脂肪酸は、血液脳関門(BBB)と呼ばれる関所に阻まれて脳には入れません。そのため肝臓でアセチルCoAからケトン体へと作り替えられ、脳で利用できるようになります。
脂肪酸は脳関門を通れないため、脳は通常、脳関門を通過できるグルコースをエネルギー源としている。絶食等によりグルコースが枯渇した場合、アセチルCoAから生成されたケトン体(アセト酢酸)もグルコースと同様に脳関門を通過でき、脳関門通過後に再度アセチルCoAに戻されて脳細胞のミトコンドリアのTCAサイクルでエネルギーとして利用される。ケトン体(Wikipedia)
ということで、糖分は脳に必要だよーということを書いてきました。ただ今の時代、糖分を過剰に摂取しすぎですので気をつけてください😅
それでは!
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