体に必要なエネルギーってなんなのかな?それと1日に必要なカロリーってどれくらいなんだろう?というかカロリーとエネルギーって違うの?
そんな疑問に答えます。
まずはカロリーとエネルギーの違いについてですが、どちらも変わりません。カロリーとは、熱量(エネルギー)を表す単位です。栄養学ではエネルギーではなくカロリーを使っているだけです。
以下では『カロリー(エネルギー)』についてもう少し詳しく書いていきたいと思います。
1日に必要なカロリー(エネルギー)とは?
それではさっそくカロリーについて見ていきます。
1:カロリーの計算
カロリーの摂取量は、食品に含まれる
- 脂質
- タンパク質
- 炭水化物
のそれぞれ1gあたりから計算できます。このカロリー計算は本当に簡単なので、覚えておいて損はないです👍
- 脂質は1gあたり9キロカロリー
- タンパク質は1gあたり4キロカロリー
- 炭水化物は1gあたり4キロカロリー
つまり、タンパク質と炭水化物の総和のグラム数に4をかけて、脂肪のグラム数に9をかけて足すと、食品の総カロリーを出すことができます。慣れてしまえば食品の原材料ラベルを見ただけで、総カロリーを出すことができます。
ということで、試しに私の大好きな製品、明治ブルガリアヨーグルトLB81で、カロリーを計算してみましょう。明治ブルガリアヨーグルト100gあたりに含まれるタンパク質は3.4g、脂質は3.0g、炭水化物は5.3gです。さて、カロリーはいくらになるでしょうか?
『カロリー(エネルギー)=(3.4+5.3)×4+3.0+9』
で計算できますね。ですから『カロリー=61.8キロカロリー』です。明治ブルガリアヨーグルトの成分表では62kcalと書いてあるので、四捨五入したら一致しますね(`・ω・´)”
簡単に動画にして見ました↓
2:カロリー(エネルギー)は人間のガソリンみたいなもの
人にとってカロリー(エネルギー)とは、車でいうガソリンみたいなものです。エネルギーが少なくなると、頭がぼんやりしたり、体調が悪くなったり、やる気がなくなったりします。お腹が減ったら力がなくなるのは当然のことですね。
3:体の中でのカロリーの使われ方
食品から摂取したカロリーは人体でどのように使われるか考えたことがあるでしょうか?大きく分けると、カロリーの消費は3つに分けられます。
- 基礎代謝
- 身体活動
- 食後の熱産生
1と2はよくわかると思います。1の基礎代謝は、呼吸をするときなど、意識して動かなくても使われるエネルギーのことですね。2の身体活動はさらに、3つに分けられますが、特に知ってなくてもいいことです。一応書いておくと、
- 運動(体力向上などの目的のため意図的に行う活動)
- 日常の生活活動
- 自発的活動(姿勢の保持など)
まぁこれは知らなくてもなんとなく分かりますよね。
それで、注目すべきは3の食後の熱産生です。「食後の熱産生ってなんやねん!」と思うはずなので簡単に説明しちゃうと、『消化吸収するために使うエネルギー』のことです。
動物は食べ物を消化吸収するためにエネルギーを使うんですね。しかも、これにかなりエネルギーを使っていて、なんと摂取エネルギーの10%ほどを使うのです!
これもイメージしてもらえたら、わかると思います。体調が優れない時に、ステーキを食べられないですよね?ステーキなどの高エネルギー食品は、それなりのエネルギーを使わないと消化吸収できないんですね。だから病人には、高エネルギーの消化しにくい食品よりは、エネルギーを使わずに消化できる食品がいいということなのです。
こういうことからも、私は腸内細菌は重要だと思っています。できるだけ腸内細菌の活動を活発化させ、消化吸収を手伝ってもらうことで、より効率よくエネルギーを摂取できるのです。腸内環境の大切さについてはこちらの記事を参考にしてみてください↓
>腸内フローラ関連本を30冊以上読んで分かった腸内細菌の大切さ【まとめ】
4:エネルギー収支バランス
エネルギー収支バランスをご存知でしょうか?これも当たり前っちゃ、当たり前のことなんですけど、簡単にご紹介しておきます。エネルギー収支バランスは、
『エネルギー収支バランス=エネルギー摂取量−エネルギー摂取量』
として定義されます。
エネルギー摂取量がエネルギー消費量を上回る状態が続けば体重は増加し、エネルギー摂取量がエネルギー消費量を下回れば体重が減少するということです。これだけ聞くと「太ってる人って、エネルギー摂取量が多いから無限に太っていくんじゃないの?」と思われるかもしれません。ですが、体が大きくなることで、そのぶんエネルギー消費量も大きくなるので、摂取量と消費量がいい感じのところで釣り合うのです。
5:1日に必要なカロリー量とは?
カロリー(エネルギー)のことも大体わかってきたと思うので、最後に1日に必要な量を知っておきましょう。1日に必要なエネルギー量は、性別や年齢、運動強度によって変わるので、あくまで参考程度にしてください。この表は厚生労働省のサイトから引用しています。
簡単な覚え方としては、成人男性なら2500キロカロリー前後、成人女性なら2000キロカロリー前後と覚えておきましょう。男性と女性では1日に摂取してよいカロリーに500キロカロリーくらいの差があります。
また、身体の活動レベルとして分けられていますが、これは下の表を参考にしてください。
多分、ほとんどの人が活動レベルが『低い』に該当するかと思います。みなさん、運動にはメリットしかないので、運動しましょう👍運動のメリットについての記事はこちらを参考にしてください↓
>筋トレにはメリットしかない!トレーニングのメリットについてご紹介します。
6:基礎代謝とは?
最後に、基礎代謝も知っておきましょう。基礎代謝とは普通に生活するだけで消費されるエネルギーのことです。下の表を見ると、「生きてるだけでこんなにもエネルギーが消費しているんだなぁ」と思うはずです。
どうでしょうか?「基礎代謝だけでこんなに使うの?」と思われたのではないでしょうか。この表を見ると、基礎代謝を上げることが一番の近道のような気がしますよね。
ということで、ダイエットを目指している方は、基礎代謝を上げるためにも大きい筋肉を鍛えることをお勧めしています。体幹トレーニングというやつですね。体幹トレーニングについてはこちらの記事を参考にしてみてください↓
>体系をキープしたい?大きな筋肉を鍛えて効果的にカロリーを消費する方法
7:ジュールとカロリーの関係性【少しマニアック】
最後の最後で少しだけマニアックなジュールとカロリーの話もしておきます😅
国際単位系におけるエネルギーの単位はジュール(J)ですが、食品や栄養学の世界ではカロリー(cal)が用いられます。カロリーとジュールの関係性を式で示すと、
『1cal = 4.184J』
です。(同様に1kcal = 4.184kJ)
逆にいえば、
『1J = 0.239 cal』
です。
ジュールやらカロリーやらを聞いてもピンとこないと思うので、電気製品のワット数とジュールの関係を見てみましょう。電力量の単位はキロワット時(kWh)で表します。これは、1キロワットの電力を1時間消費(発電)した時の電力量のことです。
これをジュールに直すと、『1kWh = 3.6 MJ(メガジュール)』です。数式が苦手な人は「ふ〜ん」くらいに思っておいてください笑。
おわりに
このページでは『カロリー(エネルギー)』について書いてきました。
カロリーのことを全く知らなかった人にとっては、
- 炭水化物
- タンパク質
- 脂質
で、エネルギー(カロリー)を計算できることに驚かれたのではないでしょうか?これさえ知っておけば、カロリー表記のない食べ物でも簡単に算出できます👍
それでは!
参考にしたサイト⇨「日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書 エネルギー・栄養素
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