問題です、風邪に抗生物質は効くでしょうか?
なんとこの問題4割ぐらいの人が間違っちゃうらしいんですね。
風邪のほとんどの原因はウイルスによるもので、ウイルスには抗生物質は効きません。
抗生物質とは名前の通り、『生き物』に対して効く薬になります。
ウイルスは生物と無生物の中間にあたる存在なので、抗生物質は効果がないのです。
抗生物質を乱用すると薬剤耐性菌が怖い
抗生物質の歴史って短く、まだ100年も経っていません。(1928年にアレクサンダー・フレミングさんが青カビからペニシリンを見つけました。)
抗生物質が世に登場した時は「スッゲー!!!」となり、「副作用無いのにめちゃ効くやん!」とバンバン使われました。
いまだにその名残はあって、「どうせ副作用無いし、出しとけ!」てな感じで抗生物質は処方されます。
お医者さんは抗生物質がウィルスに効かないなんて知ってるんですよ。
でも、「とりあえず出しとけば安心でしょ」的な感じで処方するのです。
その結果、
“薬剤耐性菌”というものがガンガン現れています。
薬剤耐性菌は、その名の通り、薬に対して抵抗性を持った菌のことです。
アメリカでは薬剤耐性菌で年間1万人の死者が出るほどになりました。
そして数十年後、薬剤耐性菌で死ぬ人は、ガンより増えるんですって・・・(´・ω・)
そのような背景もあり、厚生労働省も「こらこら、風邪なんかに抗生物質を処方したらいかんぜよ!」と言うようになってきています。
抗菌薬の不適切な使用を背景として、薬剤耐性菌が世界的に増加する一方、新たな抗菌薬の開発は減少傾向にあり、国際社会でも大きな課題となっています。
2015 年5月の世界保健総会では、薬剤耐性(AMR)に関するグローバル・アクション・プランが採択され、加盟各国は2年以内に薬剤耐性に関する国家行動計画を策定することを求められました。出典:薬剤耐性(AMR)対策について
抗生物質は腸内細菌まで殺す
このサイトでは何度も腸内細菌が健康にとって大切なんだと書いています。
抗生物質のダメなところが腸内細菌まで殺してしまうんですね(´・ω・)
抗生物質は良い菌も悪い菌も無差別に殺していきます。
そういう意味でも抗生物質はできるだけ飲まない方が良いです。
子供が病気だからといってすぐに抗生物質を飲ませるのは危険極まりないので、できるだけ食事と睡眠の質を高め、自己治癒力で治してあげてください。
腸内細菌についてはこちらでまとめているので、ご参考にしてみてください→→→
まとめ
この記事では『抗生物質と耐性菌』について書いてきました。
今の世の中の考えって、基本的に対処療法なんですよね。
「病気になったら薬飲んで治せばいいじゃん!」と。
でもそれって間違っていて、大切なのは“病気にならない体”を作ることです。
子供の医療費無料は家計にとって助かるのかもしれませんが、気軽に病院に行けることで、子供に「なんだ、病気って医者に行けばすぐ治るじゃん。怖いものじゃないやん!」のような危険な思考に陥らせる可能性があります。
薬剤耐性菌という意味でも、腸内細菌環境の壊滅という意味でも、できるだけ薬には頼らないほうがいいってことを知っておくべきだと思います。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
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