コアラは腸内細菌がいなければユーカリを食べられない

腸内フローラ 本 まとめ 腸内フローラを改善する
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人間にとって腸内フローラは必要です。人間以外の動物でもそうで、今回の記事ではコアラと腸内細菌の関係について書いていきます。

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1 コアラと腸内フローラの関係

1.1 病気で保護したコアラの治療に抗生物質を使っていると

野生のコアラの保護活動で、病気のコアラを保護していると、ある問題が起きていました。病気のコアラの治療に抗生物質を使うと、病気そのものは治るのに、次第にコアラが餌を食べなくなり衰弱死してしまう事例が頻発していたのです。

1.2 ユーカリの葉のタンニンを分解する細菌まで殺していた

コアラが主食とするユーカリの葉には、消化を妨げるタンニンが多く含まれます。そのため他の動物は、ユーカリの葉をほとんど食べません。

 

なぜコアラだけがユーカリを食べられるのか?その理由は不明ですが、コアラの遺伝的なものだろうと考えられていました。

 

実をいうと、ユーカリの葉のタンニンを分解していたのは、コアラの腸内細菌でした。ですから病気の治療で抗生物質を使うと、タンニンを分解する腸内細菌まで死んでしまいます。その結果、コアラはユーカリを食べられなくなり、衰弱死してしまうというわけです。

 

ちなみにコアラの腸内のタンニンを分解する細菌を「ロンピネラ・コアララム」といい、発見者の大澤郎さんが名付けています。

1.3 母コアラから受け継がれる腸内細菌

コアラの赤ちゃんは、お母さんのうんちを離乳食として食べます。離乳食のうんちは、普通のコロコロとしているうんちとは違い、緑色がかかってドロドロしています。赤ちゃんがいる時期にだけ母コアラが出す特別なうんちで、「パップ」と呼ばれています。

 

で、パップには腸内細菌が豊富に含まれています。コアラの赤ちゃんはこれを食べて、ユーカリの葉のタンニンを分解できる腸内細菌を、自分のお腹の中に住まわせるというわけです。

 

動物と腸内細菌のこのような関係は、「共進化」という言葉が使われます。長い年月をかけて、互いに助け合う仕組みができあがっているのです。

 

コアラだけでなく、人間も腸内細菌とともに進化していきました。ですから「細菌=悪」のイメージは良くありません。ということで適度に除菌しつつ、腸内フローラを整えるような食生活をしていきましょう。参考までに。それでは!

*腸内環境の大切さを勉強するためのオススメ本

今までに多くの『腸内環境の大切を伝える本』を読んできました。その中でもイチオシなのがアランナ・コリン先生の『あなたの体は9割が細菌: 微生物の生態系が崩れはじめた』になります。

分厚くて少々読みにくいかもしれませんが、腸内環境の大切さを深く知っておく上で外せない一冊になります。

「もうちょっと読みやすい本を頼むぜ!」という方のためオススメできる本は、『腸科学』になります。こちらは読みやすいと思います。

どちらのほんも「腸内細菌スゲー」と思うこと間違いなしです!

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