室伏広治大先生の『室伏式 世界最高の疲労回復』を読んだので、気になるところをメモします。
内容紹介(アマゾンより引用)↓
現役時代、30歳のころにぶつかった「年齢の壁」――。それは、蓄積した疲労やケガという大きな課題だ。
過酷な競技人生を長く続けるために出した答えは「休むこと」だった。
自分自身の身体を見つめ直し、徹底的に疲労回復に向き合った彼はのちに、36歳の時に臨んだ世界陸上選手権大会で史上最年長優勝を果たした!
本書は、室伏さんが選手時代に培った経験と、東京医科歯科大学の教授として身につけた知見を交え「疲労回復」について徹底解説。
室伏広治が感じた壁とは?
室伏広治大先生は、現役のときに壁を感じました。それがなにかというと、年齢の壁です。
30歳になると、いままでのトレーニング法では体が悲鳴をあげはじめたのです。今までのトレーニングとは、無酸素運動を主軸とした瞬発的な動作を繰り返し行うことです。
だから30歳からはトレーニング方法を変え、以下のものを取り入れました↓
- 長距離ランニングや自転車のロングライドなどの有酸素運動を取り入れた
- スポーツの世界以外の身体の使い方も学んだ(神主さんの歩き方、漁師さんの投網を広げる感覚など)
- 身体を鍛えるために、 どんなものでもトレーニングの道具にするべきだと考えた
「 身体に重い負荷をかけなければ強くなれない、回数を重ねなければ上達できない…」という強迫観念から遠ざかることで、心身がリフレッシュされ、運動することが楽しいとも感じるようになったそうです。
30歳からトレーニング方法を変えたことで、37歳という年齢で世界陸上選手権で金メダルを獲得することができました。仮にトレーニング方法を変えていなかったとすると、もっと若いどこかの段階で体が限界を迎えていたでしょう。
新聞紙を丸めるトレーニング
こちらの本で、新聞紙を丸めるトレーニングが紹介されておりました。これでようやく長年の謎『なぜ新聞紙を丸めるの?』が解決しました。
なにかのテレビ番組で、室伏選手が新聞紙を丸めているのを見たことがあるのですが、「それってどこを鍛えてるの?」というのがずっとわからなかったんですね。
握力を鍛えたいのであれば、もっと便利なトレーニング用具などいくらでもあります。なんのために室伏広治という男は新聞紙を丸めているのか?
その理由は、『ただなんとなくの反復運動を避け、感覚を養うため』だったのです。
新聞紙トレーニングで新聞紙を丸めると、毎回違う結果になります。指の動かし方、丸めようとする方向によって、形は変わってきます。ここが通常の筋トレとは違うところです。
筋トレはただの反復運動になりがちなのですが、新聞紙トレーニングは違います。つまり様々な手や指の筋肉への刺激、そして脳にも刺激が入ります。室伏大先生は新聞紙トレーニングを通じて、多くの筋肉と脳を鍛えていたのでした。
器具やマシンなどを使った練習を否定しているわけではありません。大切なのは、「実感を持って取り組んでいるか?」と言うことです。
身体全体を使う意識を持つ
「 買い物時に重い買い物袋を右手ばかりで持って歩いていると、身体が歪んでバランスが悪くなる。だから、ときどき左手でも持つようにしましょう」という話を、耳にしたことはありませんか?室伏大先生もテレビ番組で耳にしたそうです。
室伏大先生はこう言います。
「体はそんなに単純じゃない。右手で持っている買い物袋を、左手に持ち替えたからといって、必ず身体のバランスが整うとは限らないのです。」
じゃあどうすればいいのか?
右手で買い物袋を持っているのであれば、左手側でも右手にかかる力を全身に分散して支えるように身体を使う意識を持つことが大切だ、とのことです。
室伏大先生がテレビ番組の内容を捕捉すると、次のようになります↓
「 たまには買い物袋を違う手に持ち替えて重さを感じ、しかしもう一方の腕や脇腹でバランスを取ったり、支えるような使い方をする。それぞれが全く逆の役割を演じれば、身体は整ってくることでしょう」
片足スクワットのススメ
室伏大先生は、普通のスクワットではなく片足スクワットをオススメします。
なぜか?
筋力だけではなく、バランス感覚も養えるからです。つまり、片足スクワットをしておけば、転びにくい身体になるというわけです。
タンパク質はどれくらい取ればいいのか?
「タンパク質は体重1kgあたり1gでいい!」という考えもあれば、「いやいや、2gは必要だ!」という意見もあったり、ボディビルダーに至っては「3gは以上は必須でしょ」と言っていたりします。
では室伏大先生はどのようにお考えなのか。
- 成人が筋肉量を維持するためには、1日に体重1kgあたり1gを目安にタンパク質を取りましょう。
- 筋肉を増やす必要がある人、増やしたい人は、成人の場合は1日に体重1kgあたり1.2〜1.5gのタンパク質を摂取しましょう。
とのことでした。
これが、あれだけの肉体をつくっていた室伏大先生のお考えです。
以上、『室伏式 世界最高の疲労回復』のメモでした。参考までに。それでは!
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