「体に必要なナトリウム(Na)とは何なのか?」
このような基本的な問いに立ち返って、体を管理していくことは大切だと思っています。
ということで、今回の記事では『ナトリウム』について詳しく書いていきたいと思います。
Contents
ナトリウムってなに?
高校で化学を習ったことがある人ならばお馴染みのナトリウム。
原子番号11番で、元素記号はNaのアルカリ金属元素の1つのことですね。
ナトリウムの機能
ナトリウムは体液のうち、細胞の外にある『細胞外液』の主要な成分になります。
細胞外液では陽イオン(Na+)で存在し、細胞外液量を維持しています。
ナトリウムは生体内で以下のような働きをします。
- 浸透圧の調整
- 酸塩基平衡の維持
- 活動電位の働き
ナトリウムは特にカリウムとの関係性が重要で、ナトリウムとカリウムが相互作用して神経伝達をスムーズに行なっています。
ナトリウムを取りすぎると高血圧やむくみの原因となりますが、不足すると神経痛などの神経異常をきたします。
ただし、現代の食生活をしていれば、ナトリウムの摂取量は十分すぎるほどなので、意識して摂取する必要はありません。
ナトリウムの消化と吸収
食事から摂取されたナトリウムは大部分が小腸で吸収されます。
ナトリウムが不足すると
ナトリウムが不足することはほとんどありませんが、発熱などで下痢や嘔吐が起こり、欠乏すると以下のような症状が出ます。
- 錯乱
- 昏睡
- 痙攣
- 食欲不振
- 筋肉痛
- 吐き気
などの症状が出ます。
厚生労働省が推奨しているリンの1日の推奨摂取量は成人男性8000mg未満、成人女性で7000mg未満になります。
画像は記事の一番下に示す、厚生労働省のサイトより引用しています。
ナトリウムを過剰に摂取すると・・・
塩分の取りすぎは体に良くない!ってよく聞きますよね。
そもそも塩を化学式で書くとNaCl(塩化ナトリウム)、つまり塩の中にNaは含まれているのです。
健康上、成人男性は1日の塩分摂取は6g〜8g未満がいいそうですよ!
塩分をたくさん取りすぎると、
- 高血圧
- 胃がん
などの病気になるので、塩分は控えめにしましょうね。
何にも気にしなく、普通の食事を摂取していたら、簡単に6g以上は摂取してしまうので(´・ω・)
ナトリウムから食塩の計算方法
お菓子などの成分表に『食塩』って書かれていたら、どれくらいの塩分を摂取しているのかがわかりますが、『ナトリウム』って書かれていると、どれくらいの食塩を摂取しているのかがわかりません。
でも、大丈夫です。
ちゃんとナトリウムからでも食塩を計算することができます。
『ナトリウム(g)×2.54=食塩相当量(g)』
となります。
「2.54という数字がどこから来るんだよ!」という方のために、ちょこっと説明します。
- NaCl食塩)の分子量は58.5
- Na(ナトリウム)の分子量は23
- Cl(塩素)の分子量は35.5
ここから2.35という数字を出すことができます(`・ω・´)”
もし23gのナトリウムを摂取したとすると、いくらのNaClを摂取したことになるでしょうか?
分かりましたか?笑
ナトリウムを多く含む食品
「ナトリウムってどんな食品に多く含まれてるの?」
という疑問にお答えして、以下にナトリウムを多く含む食品をあげておきます。(食塩相当ではなく、ナトリウムの量を書いています)
文部科学省の食品成分データベースを参考にしています⇨食品成分データベース
食品名 | 100gあたりのmg |
福神漬け | 2100 |
しば漬け | 1600 |
たくあん | 1700 |
梅干し | 8700 |
生卵 | 170 |
生ハム | 2200 |
鳥の唐揚げ | 1100 |
ナチュラルチーズ | 1500 |
バター | 750 |
さつまいも | 36 |
加工食品になると、一気にナトリウム量が多くなります!
美味しいのですが、食べ過ぎは気をつけましょうね〜!!
まとめ
いかがだったでしょうか?
今回の記事では『ナトリウム』について書いてきました。
簡単にナトリウムのことを覚えるとしたならば、
- 細胞外液の主成分
- 浸透圧に関与
- 不足することがほとんどない
になります。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
- 参考にしたサイト⇨日本人の食事摂取基準(2015年版)策定検討会」 報告書 ミネラル
- 参考にした本→ホートン生化学