トランス脂肪酸入りの食品『マーガリンなど』には気をつけろ!

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アメリカの食品医薬品局であるFDA(Food and Drug Administration)は有害食品・有害薬品の調査・摘発を行う政府付属の機関であり、1906年に設立された歴史ある機関になります。
そんなFDAがアメリカで警告してあることが、日本では全く警告されてないことがあります。
それは、「トランス脂肪酸の摂取量の削減で、年に2万件の心臓発作と7000人の脂肪を減らせる可能性がある」ということです。
今回の記事ではトランス脂肪酸の危険性について書いていこうと思います。

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トランス脂肪酸とは?

トランス脂肪酸とは、食品添加物のことで、人工的に作られたものです。
トランス脂肪酸の代名詞とも言えるものが『マーガリン』です。
昔、バターは体に悪くて、マーガリンは体にいいなんて言われていましたが、現代の常識では全くの逆になっています。

近年ではトランス脂肪酸の危険性が示唆されており、トランス脂肪酸は

  • 心疾患
  • がん

などの病気を誘発すると言われています。
だからこそFDAはトランス脂肪酸の摂取量を減らすべきという位置付けから、トランス脂肪酸は食品から排除すべき危険な添加物という位置付けになっています。

なぜ日本ではトランス脂肪酸の危険性が公表されていないのか?

「日本人は欧米人に比べてトランス脂肪酸の摂取量は低く、1日の総エネルギー摂取量の1%未満なので体に害はない」という見解なのです。
これについては、2つ疑問があります。
個人の食生活によって、「トランス脂肪酸の量は変わるでしょ!」ということと、「なぜトランス脂肪酸の1日の摂取量が1%未満だと大丈夫なのか?」という点になります。
1%未満なんてのは国際機関が決めた根拠のない数字であり、「少ないからOK」てな話ではありません。

基準を超えてトランス脂肪酸を摂取する人の割合

また内閣府の食品安全委員会の発表によると、男性の6人に1人、女性の4人に1人は、基準を超えていることも分かっています。
女性の方が多い理由は、トランス脂肪酸が含まれるお菓子を食べていることが原因だと思われます。

病気が与える生産性

2011年、ACCJ(在日米国商工会議所)の発表によると、病気や怪我が日本人の労働生産性に与える影響は、年間3.5兆円の経済損失があるとしました。
消費税を1%上げることで、2.5兆円の税収が見込まれると言われているので、健康面をプラスにすることが、どれだけ国の重要な課題かがわかるはずです。

しかし、日本ではトランス脂肪酸の危険性は発表していないのです。
アメリカでは発表してるのですよ?

アメリカ以外の国でのトランス脂肪酸

アメリカ以外でもトランス脂肪酸の規制の動きは始まっています。
デンマークは油脂100gあたり2g以上のトランス脂肪酸を使うことを禁止、カナダはトランス脂肪酸の含有量表示を義務化、義務化についてはブラジル、アルゼンチン、韓国、台湾、香港でも行なっています。

人工的な脂肪であるトランス脂肪酸

トランス脂肪酸は、もともと液体の植物油を固形の脂に変質させるタイミングで生じてしまいます。
液体の脂に人工的に水素を添加して、無理やり固形の脂にするのです。
つまり、トランス脂肪酸はもともと自然界に存在しない脂なので、人間の体では処理ができないのです。

食品に含まれるトランス脂肪酸の含有量

トランス脂肪酸が多く含まれている食品を見てみましょう。

食品名 トランス脂肪酸
含有量(g/100g)
食パン 0.029~0.32
菓子パン 0.039~0.78
カップ麺 0.028~0.16
プロセスチーズ 0.48~1.1
コーヒークリーム 0.011~3.4
バター 1.7~2.2
マーガリン 0.36~13
ファットスプレッド 0.99~10
食用植物油 0.0~1.7
食用調合油 0.73~2.8
ショートニング 1.2~31
クッキー 0.17~3.0
マヨネーズ 1.0~1.7

参考:農林水産省『食品に含まれる総脂肪酸とトランス脂肪酸の含有量

トランス脂肪酸が与える影響

トランス脂肪酸は体のどこに影響を与えていくのか?
それについて考えてみたいと思います。

脂肪は生体膜に関与

人間の体にはおよそ60兆個もの細胞でできており、その細胞1つ1つは細胞膜と呼ばれる生体膜でできています。
生体膜とはリン脂質分子が集まった膜のことで、細胞と外界の境界を形づくる膜になります。
生体膜は細胞膜をはじめとして、核を包む核膜、小胞体やゴルジ体、ミトコンドリアなど様々な細胞組織に関与しています。
生体膜の役割は多岐にわたり、栄養の取り込みや老廃物の排出、最近やウィルスの侵入防止、細胞同士の情報伝達、ホルモンの材料などなど、人間が生きるために必要な多くの役割を担っています。

その生体膜を作るのに必要な栄養素が『脂肪』になります。
良質な肉や魚から脂肪を摂取していれば、良質な生体膜が作られますが、そこにトランス脂肪酸という人間ではうまく処理できない脂肪がくると、良質でない細胞膜が作られてしまうのです。

トランス脂肪酸と脳

脳と脂質の関係を考えたことがあるでしょうか?
脳は一体どれくらいの脂質で作られていると思いますか?

脳の60%は脂質で構成されています。
つまり、食事からの脂肪摂取がかなり大きな関係性を示すと言えそうです。
近年、先進国では認知症やうつ病などの精神疾患が増加傾向にありますが、その影響にトランス脂肪酸が関係していると言われています。
脳は脳細胞同士が神経伝達をすることによって、人間を動かします。
それがトランス脂肪酸によって阻害され、うまく神経伝達ができなくなったらどうなるでしょうか?

隠れたトランス脂肪酸にはきをつけろ!

「マーガリンだけは避けているから大丈夫!」
と、健康を気にしてトランス脂肪酸がたっぷりと含まれているマーガリンを避けているご家庭もあるでしょう。
しかし、トランス脂肪酸はマーガリンだけに含まれているわけではありません。
隠れたトランス脂肪酸は私たちの身の回りの加工食品にあふれているのです。
原材料名に、ショートニング、ファットスプレッド、加工油脂、植物油脂という表記があれば、覚悟して食べてくださいね笑。

直接販売食品は恐ろしい

メーカーが作る加工食品には、食品表示の義務があるので、ある程度私たち消費者でも判断が可能です。
しかし、お店で直接販売されているお惣菜やパンなどに、食品表示義務はありません。
だから一体何が使われているのかが分からないんですね・・・。
揚げたてや焼きたてが健康に良いとは限らないのです。

体にとって良い脂肪を取ろう!

脂肪は大きく2つの種類によって分類されます。

  • 飽和脂肪酸
  • 不飽和脂肪酸

です。
飽和脂肪酸は牛肉や豚肉、乳製品などの動物性の脂肪(常温固体)に多く含まれています。
飽和脂肪酸は人間の体内でも合成できるため、取りすぎなくてもOKな脂肪になります。

不飽和脂肪酸は植物性の脂肪や魚油などに多く含まれています。
不飽和脂肪酸はさらに2つのグループに分けることができ、

  1. 一価不飽和脂肪酸
  2. 多価不飽和脂肪酸

になります。
一価不飽和脂肪酸はオメガ9とも呼ばれ、オメガ9を多く含む食品がオリーブオイルです。
オリーブオイルに豊富に含まれるオメガ9の『オレイン酸』は血中LDLを下げる働きがあると言われており、オリーブオイルをふんだんに使う地中海沿岸地域の人々は、心疾患や胃潰瘍などの病気が少ないことも有名ですね。
ただし、オメガ9も飽和脂肪酸と同様に人間の体内で合成することが可能なので、取りすぎはよくありません。

ではここから多価不飽和脂肪酸の話に入っていきます。
飽和脂肪酸や一価不飽和脂肪酸が人間の体内で合成できるのに対して、多価不飽和脂肪酸は体内で合成することができません
そのため食事を通して積極的に摂取する必要があります。
多価不飽和脂肪酸でよく聞く名前が、オメガ3とオメガ9だと思います。
これらは必須脂肪酸とも呼ばれます。

オメガ6の代表的なものが『リノール酸』です。
これはコーン油やごま油、サラダ油など簡単に口にするものに含まれているため、そこまで気にせずとも摂取することができます。

多価不飽和脂肪酸で重要なのがオメガ3です。
オメガ3が豊富に含まれているのがサバやイワシなどの魚油や、亜麻の種子から絞った亜麻仁油が有名ですね。
魚油に多いオメガ3は、EPA(エイコサペンタンエン酸)やドコサヘキサエン酸(DHA)とよく聞く名前のやつです。
亜麻仁油に多いオメガ3は『αリノレン酸』という名前の脂肪酸になります。
(こちらの記事でも脂質について詳しく書いてあるので、参考にしてみてください→体に必要な脂質とは?脂質の重要性についてご紹介

オメガ3とオメガ6の割合

オメガ3とオメガ6は摂取量のバランスが大切になります。
例えばオメガ6は生体内で血液を固める役割があるのに対し、オメガ3は血液を溶かす役割があります。
他にもオメガ6は生体内で血圧をあげる役割があるのに対し、オメガ3は血圧を下げる役割があります。
どちらも必要で、バランスが大切なんですね。

理想的なオメガ3とオメガ6の摂取比率は1:2や1:4程度と言われています。
しかし、和食から欧米食へとなってきた日本の食事ではこの比率が1:10程度、魚を食べない人は1:40にもなっているのです。

これだと細胞の生体膜がオメガ6だらけになってしまって、オメガ3が不足してしまい、きちんとした生体膜の機能が果たせなくなります。
血液が固まって血栓になったりするんですね・・・。
オメガ3の過剰摂取で、血液がサラサラすぎて怪我したら血が止まらないというのも問題ですが、血管内で血液が固まってしまうことも大問題です。
やはり、オメガ3とオメガ6はバランスが大切なのです。
オメガ3が多く含まれる食品については、こちらの記事で紹介しているので参考にしてみてください→オメガ3を積極的に取るためには?亜麻仁油とクリルオイルがオススメ

まとめ

いかがでしょうか?
今回の記事では『トランス脂肪酸の危険性』について書いてきました。
トランス脂肪酸は

  • 心臓や血管系

に関係がある脂肪なのですね。
だから、できるだけトランス脂肪酸が入っている食品はさけるべきです。
その理由は、トランス脂肪酸は自然界に存在するものではなく、人工的に作られた脂肪なので、人体では適切に処理ができないからです。

そして、脂肪は体にとってとても大切な栄養素であり、生体膜を作るものです。
だからトランス脂肪酸など、不要な脂肪はできるだけ排除し、不足しがちなオメガ3脂肪酸を積極的に摂取する必要があるんですね!

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

参考にした本 『なぜ、マーガリンは体に悪いのか 山田豊文』

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