【菌との共生】人の腸内には100兆個を超える細菌が生息している!

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人の細胞数は30兆個やら60兆個やら言われています。
しかし、腸内にはその数をはるかに上回る腸内細菌が住み着いているのをご存知でしょうか?
近年、腸内に生息する腸内細菌が、人の脳や健康にかなり影響を及ぼすことがわかってきています。
と言うことで、今回の記事は腸内細菌の話になります。

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一人一人が違う腸内細菌叢

私たちの腸内に住む腸内細菌は100兆個をこえ、その種類は1000種類くらいだと言われています。
それだけの種類があることから、一人一人の腸内環境は違い、指紋のように固有の腸内環境を作っています。

大腸に多くの細菌が生息

細菌は消化器系全体に生息します。
種類によっては胃や小腸に生息していますが、大半は大腸を住処にしています(胃は激しい酸性環境のため、ほとんどの金は生息できない)。
大腸には数百種類の細菌が合わせて100兆個以上住んでいると言われています。
大腸の内容物をスプーンで小さじ一杯をすくうと、5000億個の細菌を得ることができます。

始まったばかりの腸内研究

腸内環境の研究はまだ始まったばかりです。
そして、一人一人腸内環境は違い、また種類や数も多すぎるため、「腸内環境を良くするにはこれだ!」と言うような、1つの答えなどはありません。
しかし、腸内環境が健康に関係していることはわかってきているんですね。

1980年代末にヒトゲノムプロフェクトが始まり、ヒトゲノムの全塩基配列を解析する国際的な取り組みが開始されました。
約13年と約10億ドルという時間と資金を必要とし、1テラバイトに及ぶ塩基配列データを手にしました。
いずれは1日と1000ドルで自分の全ゲノムを調べることが可能になると言われています(DeNAのMYCODEで私は自分の病気のなりやすさや体質を調べてもらいました)

ヒトゲノムのシーケンス解析が終わると、あることが分かりました。
ヒトの遺伝物質を完全に理解するためには、腸内、皮膚表面、鼻腔、口腔などにいる細菌のゲノムシーケンスも解析する必要があると。
そこで2008年、アメリカ国立衛生研究所(NIH)がヒト・マイクロバイオーム・プロジェクトを開始しました。

ここでわかったことは、ヒト自身の遺伝物質は、全ての最近の遺伝物質のわずか100分の1ほどに過ぎないということでした。

腸内細菌の多様性

グローバリズムな世界に生きる私たちとしては『多様性』という言葉を聞く機会も増えたはずです。
多様性は人間ばかりでなく、動物にも、そして腸内細菌にも重要なことなんですね。
どういうことかというと、多様性が系全体の崩壊を防ぐ緩衝材になっているということです。
例えば1つの虫が絶滅しても、虫を餌にする鳥たちはそこまで困らないかもしれません。
しかし、餌としている虫の種類が減っていくと、鳥たちも絶滅していきます。
これが連鎖していくと、生態系が次々と崩壊していき、いつかは人間にも及んでいきます。

これは腸内環境にも当てはまることだと言われています。

食べ物の消化と吸収

私たちが口から摂取した食べ物は、食道から胃に降りて、消化吸収を助ける酸性と酵素の溶液に浸かり、そこで3時間ほど混ぜられ、小腸に送られます。

小腸は長さが6〜7メートルあり、直径が約2.5センチメートルほどの管になり、食物は約50時間かけ大腸に送られます。
小腸の内部では、脾臓や肝臓が分泌する酵素と食物が混ざり合い、炭水化物たんぱく質脂質が消化されていきます。
そして小腸の内側は絨毛(じゅうもう)と呼ばれる突起物があり、そこで栄養分を血液中に吸収していきます。
小腸に生息する細菌は比較的少なく、スプーンいっぱいあたり、5000万個程度なので、大腸に生息する細菌と比べると1万倍も違うんですね。

大腸は小腸ほど長くなく、約150センチメートルほどです。
しかし、小腸とは違い幅が広く、約10センチメートルもあります。
ここで小腸では吸収されなかった、食べ物のカスたちが、大量の細菌たちに消化吸収されていきます。

食物繊維を消化吸収

人間は野菜などに多く含まれる植物性の多糖類、つまり食物繊維を消化することができません。
この食物繊維を好物とするのが『細菌』なんですね。
しかし、現代人は食物繊維の摂取量が激減中なんですね。
野菜を口にする機会は減っていき、反対に加工食品などを口にする機会が増えています。

過酷な腸内環境を生き抜く細菌

人間の腸内に生息する細菌たちは決して楽な生活を送っているわけではありません。
最初の胃酸という強烈な酸性環境を耐え抜き、腸内で済むわけですが、腸内では数多くの細菌たちが生息しています。
ですから、腸内に降りてくる食物は熾烈な争奪戦が繰り広げられるのです。
十分な食べ物が降りてこない場合は、腸の内表面を覆う粘液を食べて命を繋ぐ細菌もいます。

食の偏りから生まれる腸内細菌の偏り

こんな話を聞いたことがあるでしょうか?
「もし大腸菌が生息するのに十分な環境を与えたのであれば。二日後にはどれくらい大腸菌が増えているでしょうか?

細菌は倍々ゲームで増えていきます。
1から2へ、2から4へ、4から8へと。
大腸菌はやく20分に1回分裂すると言われているので、大腸菌が分裂するのに適して環境を与えてあげると、なんと48時間後には地球を多い尽くすと言われているんですね(´・ω・)

これと同じように、腸内に住む細菌たちも種類によって異なりますが、短い時間で分裂します。
だから、人が頻繁に口にする食べ物を栄養とする細菌は増えていきますし、逆にあまり口にしない食べ物を栄養素とする細菌は増えることができずに、腸内環境では少数派になってしまいます。
それが長いこと続くと、最悪の場合、その細菌は絶滅してしまうんですね。

でも逆に言えば、この腸内環境の可塑性があるからこそ、腸内環境をプラスにもマイナスにも変えていくことができるのです。

腸内細菌と共生を選んだ人類

細菌といえば『悪い』というイメージを持つかもしれませんが、人類はほとんどの腸内細菌と共生を選んでいます。
コレラ菌などの一部の菌は、人間との共生を選ばずに敵対する道を選びましたが、多くの細菌は人間とプラスのもうこの際相互作用ができるような道を選びました。

腸内細菌が人間に与える化合物

共生とは二個以上の生物が同じ場所で、自己拡張的な関係を持つことです。
共生にも3つのパターンがあります。

  1. 片方しか利益が出ないタイプ
  2. 片方が利益が出て、もう片方は損失を得るタイプ
  3. お互いに利益がでるタイプ

全ての腸内細菌が3つ目の、お互いに利益をでることをしているかはわかりませんが、人間にプラスの影響を与える細菌がいるのは確かです(人間に悪さをする菌は、免疫システムによって排除されるしね)。

例えば、先ほども言いましたが、人間には消化できない食物繊維を用いて細菌が腸内でそれを発酵し、産生する化合物を人間が利用します。
人間ではエネルギーにすることができなかったものを、細菌がエネルギーに変えてくれるんですね。

まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の記事では腸内細菌の大切さについて書いてきました。
腸内には1000種類を超える細菌が、合わせて100兆個も生息しているというのは驚きではないでしょうか?
『細菌=悪者』というイメージがあったかもしれませんが、実を言うと、多くの場合『共生』を選んでいるんですね。
人が口から栄養を摂取してあげるかわりに、人間にプラスの影響を与えてくれる腸内細菌。
腸内細菌を整えておくことは健康にも繋がることなので、是非ともみなさん菌生活を取り入れてみてください。

毎回書いてることですが、病気は治療ではなく予防が肝心です。
治療に使うお金は莫大ですが、予防に使うお金はちょっとでいいので、こう言うことを一人一人が心がけるだけで、日本の財政が良くなるはずなんです。
そして、ライフシフトの本で有名なロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授曰く、これからの人生は100年計画にしなさいとのことです。
人生の最後を病院で寝たきりは嫌ですよね?
そのためにも、日々の生活を心がけ、健康的な生活にし、健康寿命を延ばすことが何よりも大切なのではないでしょうか。

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
参考にした本『腸科学』

『GO WILD』

『脳はバカ、腸はかしこい』

『あなたの体は9割が細菌』

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