前回、『腸内フローラ関連本を30冊以上読んで分かった腸内細菌の大切さ【まとめ】』なる記事を書きました。今回の記事は、腸内フローラの状態を教えてくれる指標のうんち(大便)について書いていこうと思います。当サイトでは、今までに、
と、恥ずかしがることなく『うんち』について記事を書いてきました☺️
このページでは、さらに『うんち』の情報を整理していきたいと思います👍メインで参考にした本はこちら↓
- 今日のうんこ
- うんコミュニケーションBOOK
- お腹の調子がよくなる本
*このページの内容は話が難しくなりそうなので、マイルドにするためにもキャラクターを使います。
質問担当がこちら↓↓↓
気になるところが見つかったらワイが質問していくでー。
解説担当がこちら↓↓↓
できる限り分かりやすくなるような解説を心がけるよ!
キャラクターを使うことで少しでも分かりやすくなれば幸いです。
毎日快便状態になるために知っておきたいこと
まずは毎日快便状態にするための方法について書いていきます。ここに書くことを満たす必要はありませんが、1つでも多く実践すると快便状態をキープし続けることができるはずです。
その1:うんちができるまで
まずはうんちができるまでの流れを見ていきます。
- 食べ物を咀嚼→よく噛まないと胃への負担が大きくなる
- 食道を通過:口から胃への道
- 胃で消化:食べ物を強い酸で消化していく
- 十二指腸:胃で消化できなかった脂肪分を処理する。肝臓から分泌される胆汁、膵臓から分泌される膵液が食べ物に混ぜられ、脂肪分は乳化されてドロドロの状態になる。
- 小腸:十二指腸でドロドロになった食物の栄養素の多くは小腸で吸収される
- 大腸:小腸で消化吸収されなかった水分、食物繊維などを処理する
- 肛門:ある程度の分量のうんちが直腸に到着すると、脳に信号が送られる→排便
うんちの始まりは、よく噛むところからスタートしているんやねぇ。
その2:理想的なうんちのイメージを持つ
理想的なうんちの例としてよく言われるのが、
バナナ(2本分)の大きさ、形、色
のようなうんちです。バナナうんちが出た時は次のようになります。
- そこまで臭くない
- すっきり感がすごい
- トイレットペーパーがそこまでいらない
- 水に浮くか浮かないくらい(不溶性食物繊維が腸のガスや空気を抱え込んでいるので浮きやすい)
理想的なうんちのイメージを持って毎日トイレに向かいましょう😁
黄色っぽいうんちがいいってこと?
そう!黄褐色のうんちが健康的なうんちの色になるよ。
黄色には何が影響しているの?
肝臓から分泌される胆汁の中にある『ビリルビン』が関係しているよ。黄褐色のうんちは、胆汁が適切な量の証なんだね。
その3:赤身肉を食べ過ぎない
お肉はタンパク質が豊富に含まれているので、大切な栄養源になります。しかし、食べ過ぎはNG。
肉や脂質の多いものを食べると脂肪を分解するために胆汁が多く分泌されます。そのためにうんちの色は濃い褐色になります。また悪玉菌が増える腸内フローラになります。
多くの人が経験していると思いますが、焼肉を食べた次の日のオナラって臭いですし、うんちも嫌な感じですよね😅
その4:海藻を食べる
海藻類は水溶性繊維と不溶性繊維の両方が含まれています。
- 水溶性食物繊維→腸内細菌のエサになる
- 不溶性食物繊維→水分を抱き込む性質があるため、スムーズな排便を促す
日本人の腸内フローラには、海藻を分解するのが得意な腸内細菌がいます。「海藻を食べる」という文化のため、海藻から効率よくエネルギーを取り出せる細菌が進化したと考えられています。
どの海藻がいいとかあるの?
残念ながら、そこまでは研究で分かってないんだ。
そう言えば海藻の食べ過ぎはヨウ素の取りすぎになるから危険って聞いたことがあるんだけれど・・・。
3g以上のヨウ素を食べ続けることは危険だね。でも、3g以上のヨウ素を海藻で摂取しようと思ったら、毎日たくさんの海藻を食べ続けなければいけません。だからそこまで気にするものではないですね。
その5:発酵食品を食べる
発酵食品を食べることで、
- 細菌を摂取できる
- 細菌が作り出した栄養素を食べることができる
- 細菌が分解してるだけ、消化に優しい
というメリットがあります。腸内フローラに多様性を持たせるためにも、いろいろな発酵食品を食べておきたいところです。
- 納豆
- 味噌
- ヨーグルト
- 漬物
どの菌が自分の腸内フローラに合うかは分からないから、色々試してみてください。
どうやって試せばいいの?
同じものを1週間以上食べ続けて、体調やうんちの調子を見るのがいいと思うよ!
なるほど!でもちょっとめんどくさいね。
その6:野菜・果物をたくさん食べる
野菜や果物は腸内細菌のエサである食物繊維が豊富。1日350g以上を目指して食べましょう。
その7:お菓子ばかり食べない
辨野義己先生が今までに出会った中でもっとも衝撃的だったうんちがあるそうでして、そのうんちは、
一人暮らしの女子大生のうんち
でした。彼女はご飯類をほとんど食べず、お菓子やジュースばかりを口にしていたそうです。そのうんちは、
スッゲー臭い
うんちだったそうな。
通常のヒトのうんちはpH6.2〜6.8の弱酸性なのですが、その女性のうんちはなんとpH8.3でした。このうんちからは善玉菌の代表格であるビフィズス菌が検出できなかったとのことです。肉食動物のうんちに近いそうです。
お菓子ばっかり食べるとウンチがやばいことになるんやね。
しっかりと食物繊維を取っておかないとやね!
うんちに関係する4つの細菌
腸内に生息する細菌を大きく分けると4つに分類されます。
その1:善玉菌
善玉菌は乳酸菌やビフィズス菌や乳酸桿菌(にゅうさんかんきん)などになります。善玉菌は次のような能力があります。
- 食物の消化吸収を助ける
- 乳酸や酢酸などを作る
- 免疫力を高める
- ビタミンを合成する
- 腸の働きを整える
その2:日和見菌(ひよりみきん)
善玉菌にも悪玉菌にもなりうる細菌。
- ビタミンの合成もするけど、悪玉代謝物質も作る
- 善玉菌が多い時はおとなしいけれど、悪玉菌が多いと悪い物質を作るようになる
- 腸内細菌の7割を占める
その3:悪玉菌
ウェルシュ菌やブドウ球菌などが悪玉菌の代表例です。腸内で次のようなことをします。
- タンパク質を腐敗させて、アンモニアや硫化水素、インドール、アミン、フェノールといった悪玉代謝物質を作る
- 一次胆汁酸から二次胆汁酸を作る(二次胆汁酸が大腸がんや肝がんの原因になると考えられている)
善玉菌・日和見菌・悪玉菌の理想的なバランスは、2:7:1とされています。
その4:病原菌
病原性大腸菌やサルモネラ、赤痢菌などが病原菌になります。毒素を作り出すので、感染すると下痢や発熱などの症状を引き起こします。
うんちが教えてくれること
- 「ウンチは人格だ!」 辨野義己(べんのよしみ)先生
- 「ウンチは茶色い宝石だ!」 福田真嗣(ふくだしんじ)先生
うんちの中には、腸内フローラの遺伝子や代謝物質の情報が含まれています。その情報を調べることで、健康状態や病気のリスクを評価できる可能性があるわけです👍
以下ではうんちの『あれこれ』について書いていきます。
その1:うんち1gあたりに腸内細菌は1兆個
私たちが口に入れた食べ物は胃で分解されて、小腸でほぼ消化・吸収されていきます。小腸で吸収されなかった残りが大腸へといきます。
健康な人のうんちは、
- 約80%が水分
- 残りの20%が消化・吸収されなかった食べカス
でして、食べカスの中には腸内細菌もたくさん含まれていまして、なんとその数1gあたり1兆個にも及びます。
え?そんなに腸内細菌がいるの?
20世紀初頭までは1gあたり1億個くらいと言われていたのだけれど、科学技術が進化して21世紀初頭に1gあたり1兆個いると分ったんだって。
1億個でもビビるけれど、1兆個か〜。
その2:臭いうんちは悪玉菌が多い
腸内細菌は大きく分けると3つのグループに分けられます。
- 善玉菌
- 悪玉菌
- 日和見菌(ひよりみきん)
日和見菌は、どっちずつかずの菌で強い方になびく習性があります。つまり、善玉菌が多い腸内フローラでは善玉菌軍につきますが、悪玉菌が多い腸内フローラだと悪玉菌軍につきます。
そして、悪玉菌優勢の腸内フローラになると、おならやうんちが臭くなります。
ワイのオナラ臭いんやけど、悪玉菌が多いのかもやな。
その3:パプアニューギニア人のすごいうんち
腸内フローラがなぜ重要かと言うと、その1つに、
人間に必要な栄養素を作り出す
能力があるからです。例えば、ビタミンB2やビタミンKといった人に必要な栄養素を合成してくれるのですね。そして、腸内フローラによってはビタミンだけでなくタンパク質まで合成してくれます。
パプアニューギニアの2500メートルの高地に住む人々の主食はサツマイモです。サツマイモは筋肉の材料になるタンパク質が少ない食材になります。ですが彼らは、
筋骨隆々の肉体を持っていました。
「低タンパクの食事でなぜそんな体になるんだ?」と、その秘密を調べるために研究者らは彼らのウンチを入手し調べることにしました。その結果・・・
腸内細菌の一部が窒素ガスを窒素源として利用して増殖したり、アンモニアを利用して増殖。そこから産出される細菌のアミノ酸を大腸から吸収してタンパク質を補っていた
ことが分かりました。パプアニューギニアの高地に住む人々は、我々とはまったく違う腸内フローラだったのです。
サツマイモをアミノ酸(タンパク質が分解したもの)に変換する腸内細菌の凄さです。残念ながら、私たち日本人が真似しようと思っても無理ですけれど。長い時間をかけて共進化してきたのですね。
プロテインいらずやん!
人と細菌の共進化ってすごいねぇ。
その4:赤色うんちは出血の可能性あり
赤色のうんちが出た場合は、
- 痔
- 大腸がん
の可能性があります。どちらにせよ、肛門科を訪ねてください。
その5:黒いうんちは便秘可能性あり
黒いうんちの原因は便秘がもっとも多いですが、大腸がんの可能性もあります。大腸に腫瘍があると、うんちが通るときに擦れて出血するからです。
出血が大腸の下部だと赤いままのこともありますが、出血が大腸上部だと血が酸化して黒くなります。
その6:灰色のうんちは胆汁異常の可能性あり
胆汁は1日に500mlから1リットル程度分泌されます。灰色のうんちは胆汁が出ていない可能性があり、その原因には、
- 胆石
- 胆のう・肝臓系のガン
の可能性があります。病院に行ってください。
その7:緑色のうんちは腸内細菌の乱れの可能性あり
腸内細菌のバランスが大きく崩れたとき、胆汁が酸化されず、うんちが緑色になることがあります。消化機能がまだ未発達の子どもだと緑色のうんちがでることもあります。
また、大人でも抗生物質を服用し、腸内細菌が乱れるとうんちが緑色になることがあります。緑色のうんちが続く場合は病院に行きましょう。
その8:白色のうんち
- 子供の場合→ロタウィルス感染症(でも病原性は強くないので、そこまで心配しなくていい)
- 大人の場合→バリウム検査をした時くらい
白いうんちが出ることは稀です。
その9:便秘は何日から?
3日以上うんちが出ない場合、かつ本人が苦痛を感じる場合は便秘と言えます。1日でないくらいではそこまでの便秘じゃありません。
その10:コロコロうんちの原因は?
水分不足がコロコロうんちの原因の1つです。健康なうんちの水分量は70から80%ですが、コロコロうんちは水分が60%くらいしかありません。
おわりに:快便を目指して
腸内フローラの改善をしていけば、自然とうんちの質も良くなると思います。質の高いうんちは非常に気持ちがいいものです。(って汚い話ですいません)
このページに書いてあることを実践してもらえれば、
- ウォシュレットがいらない
- トイレットペーパーも少しでいい
みたいなことになるはずです。ほぼお尻が汚れなくなんですね。
ということで、うんちの話は以上になります。それでは!
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