時間栄養学が明らかにした「食べ方」の法則という本を読みました。
面白かったので備忘録的にメモに残します。
1 体内時計は勝手に狂っていくのでリセットしよう
体内時計って聞いたことがあると思います。で、体内時計って勝手に狂っていくみたいなんですよ。
1.1 体内時計と地球の時間は違う
というのも、1日って24時間なんですけど、体内時計は4時間じゃないので、どうしてもズレてしまうのですね😱
しかも体内時計って言っても、最近では体の細胞のあちこちに体内時計があることが分かってきました。その中でもメインの体内時計が、脳にある『視交叉上核(しこうさじょうかく)』で、これの体内時計は24.5時間となっています。
サブ時計は↓
- 胃
- 腸
- 肝臓
- 腎臓
- 血管
- 皮膚
などなどです。
そう言えば昔読んだジョコビッチの生まれ変わる食事にも、臓器によって休息する時間が違うってことが書いてありました。なんだかつながった感じです。
ちなみにですがマウスも人間と同じく体内時計は24.5時間です。だからマウスでこんな実験を行なってみました↓
- 光の入らない洞窟のような部屋で、ラットを生活させる
そうするとやはり毎日30分ずつズレていくんですって。面白いですよね。また、地球と同じ時間に合わせて光をコントロールしてやれば、ラットの視交叉上核がリセットされ体内時計も24時間に合わさります。
1.2 光と食事で体内時計をリセット
体内の細胞によって体内時計が違うのですが、これをリセットする方法があります。
それが、
- 光の刺激
- 食事の刺激
の2つです。
光を浴びると、その光が脳の視交叉上核に入っていき、視交叉上核が朝を認識すると全身の組織(臓器やら血管やら)に「おい朝だからそれぞれ体内時計をリセットしなさいよ!」と指令します。
光に負けないリセット方法が、食事による刺激です。食事をすることで体内の組織に「朝だぜ!リセットしてね!」という指令を伝えることができるのです。
1.3 なぜ2つの刺激があるのか?
なぜリセット方法が2つもあるのだと思いますか?
例えば、光だけだと目が見えない人はリセットすることができません。それに超天気が悪い日があったとすると、やっぱりリセットすることができません。
逆に食事だけだと、ご飯を食べることができなければリセットすることができませんね。2つあることで、互いを補うようにしているのですね。
1.4 光の刺激とメラトニン
睡眠にはメラトニンが大切だ!
とか聞いたことありませんか?
簡単に光とメラトニンの説明をします↓
- 光を目の網膜が受ける
- その情報を視交叉上核に送る
- さらに奥にある松果体(しょうかたい)へ送る
- 松果体がメラトニンの分泌量を調整
というステップを踏みます。
それで、
- 光を浴びると(朝になると)、松果体はメラトニン量を抑える
- 光が減ると(夜になると)、松果体はメラトニン量を増やす
つまり、メラトニンが少なくなれば目が覚めるし、メラトニンが増えれば眠くなるというわけです。メラトニンの血中濃度を測ると、昼間と夜では10倍もの差があります。
2 食事を使った時差ボケ解消
時間栄養学の考えを使えば、辛い時差ボケを解消することができます。
時差ボケはその名の通り、現地での時間と自分の体内時計が狂っているから起こる現象です。今まで見てきたように、光刺激と食事刺激をコントロールしてやれば、時差ボケの苦しみを小さくすることができるのです。
と言っても、機内で光刺激をコントロールするのが難しいため、ここでは『食事刺激』をコントロールします。ポイントは『機内食の取り方』です。
結論を言ってしまうと、現地の時間と同じ時間にご飯を食べ、食事刺激をコントロールすれば時差ボケを減らせます!そのためには機内食が出たからといって食べてはダメです。
- まず飛行機に乗る前に、現地時間に合わせた食事をする
- 機内食が現地時間と同じ時間帯であれば食べるし、そうでなければ食べない
これをするだけで随分違うそうな。
3 時間栄養学を使ってシフトワークから体を守る
日勤があったり夜勤があったり、そういう職業をしている方は体にダメージがきます。しかし、これも時間栄養学の考えを使えば、ダメージを少なくすることができます。
これも時差ボケの時と同じ考えて、働く時の時間に合わせて食事を取ればOKです。
3.1 シフトワーカーは病気になりやすい
なぜ時間栄養学の概念を取り入れたほうがいいかというと、シフトワーカーは病気になりやすいことがわかっているからです。
「日勤だけ」とか「夜勤だけ」とか、時間が固定されていると病気のなりやすさはそんなに違いませんが、働く時間がコロコロする人は病気になりやすいのですね😱
4 体内時計を動かす食事
食事刺激により体内時計がリセットすると先に書きましたが、食事の内容によっても体内時計の動かしやすさは違います。
体内時計を動かすベストな組み合わせは
と、バランスが整った時です。炭水化物だけでは体内時計を動かしづらいそうです。
4.1 朝は魚油を取るべし!
脂質にも、オリーブオイルやらごま油やら色々な油がありますが、最も体内時計を動かしやすいのが『魚油』です。やはり、朝ごはんに焼き魚は最強の組み合わせだったのです!
んで、魚油の中でも
- 秋刀魚
- イワシ
- ニシン
- マグロ
の中で比較してみると、マグロが最も良いらしいです。つまり、ツナがいいんですね〜。ということで著者はツナサンドをお勧めしていました。
4.2 食事量によって朝型?夜型?が決まる
食事の量によって、朝型人間やら夜型人間が決まってしまうそうです。朝にたくさん食べれば朝型になるし、夜にたくさん食べれば夜型になるんですって。
ほとんどの人が夜にがっつり食べると思うので、多くの人が夜型になるのは当然なのですね。だから朝食を抜いたりすると、一気に夜型にシフトしてしまいます😅
朝食を抜くと夜にがっつり食べたくなり・・・と夜型向けの生活に誘われちゃうんですね。朝型生活にしたい人は、朝:昼:夜=4:3:3、もしくは3:4:3、せめて3:3:4くらいの比率がいいとのことです。でも大抵は2:3:5とかになってますよね笑
夜にたくさん食べるっていう習慣をなくさない限り、朝型へのシフトは難しそうですね。
おわりに
この記事では『時間栄養学』について書いてきました。
なかなか面白い学問ですよね。朝は食べないほうがいい派がいますが、時間栄養学的にいうと、朝ごはんは食べたほうがOKみたいですね。しかも、しっかりと食べたほうが良いのです笑!(朝型人間になりたいなら)
この結果を知って、朝ごはんのメニューを変えようかどうしようかと悩んでいたりします。私は朝ごはんはできるだけ胃腸に優しいものとして、固形のものは食べてないんですよね
具体的には、
これにプラスしてサプリメントは取っているんですけどね。なんとなく朝にフィッシュオイルを取るようにしてたのですが、時間栄養学的に見てもそれでOKだったので少し嬉しいです笑
ちなみに、なぜ私が朝にタンパク質をとってないかというと・・・それはテニス選手のジョコビッチを参考にしているからです。ジョコビッチは朝はタンパク質を摂らず、野菜や果物、ナッツを中心に食べています。
タンパク質は筋繊維が壊れた夜でOKという判断なんですね。ということで、一流アスリートでもない私ですがジョコビッチを真似ています笑
何をいつ食べたらいいかって、考え出すとキリがありません。だから誰かがやっている方法を参考にするのが一番いいんじゃないかなぁと思っています。
とりあえず試してみて、自分に合いそうで、なおかつ続けれそうならやってみる。そんな姿勢が大切かと。
朝ごはん食べる派と食べない派問題も、とりあえずどちらも試してみて、自分の体と相談してみるのがいいと思います。それでは!
読書メモとして簡単に動画にしています↓↓↓
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