腸内細菌が人の感情やら行動などに関与するのか?

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腸内細菌が人間の感情や行動に関係している!?

なかなかびっくりする話ですが、最近の研究によるとどうやら関係しているようです。
ということで、今回の記事は腸内細菌と人間の脳について書いていきます。

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脳に関与する腸内細菌

腸内細菌が脳内ホルモンのセロトニン(幸福に関与する物質)やドーパミン(やる気に関与する物質)に関係していることは、過去の記事で書きました。(→【腸内フローラ】なぜ健康を考える上で腸は大切なのか?)

しかし、これらはほんの1つで、腸内に100兆個以上生息している腸内細菌たちはまだまだ脳に関係してきます。

梅毒トレポネーマ

梅毒トレポネーマという菌をご存知でしょうか?
梅毒の原因とされる病原菌です。

梅毒トレポネーマに感染すると、この病原菌はヒトの脊髄や脳内に侵入します。
そうなると、うつなどの精神障害を引き起こします。

トキソプラズマ・ゴンディ

トキソプラズマ・ゴンディをご存知でしょうか?
ネズミに感染し、ネズミの脳に侵入して猫に対する恐怖心を取り除きます。

すると、ネズミはすぐに猫の前に姿を表すので、簡単に猫の餌になってしまいます。
猫に感染することで、猫がウンチをするたびにトキソプラズマ・ゴンディがばらまかれます。
これがトキソプラズマ・ゴンディの生存戦略なのです。

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狂犬病

狂犬病をご存知でしょうか?
狂犬病ウイルスに感染した犬は衰弱して死ぬのではなく、極度に攻撃的な振る舞いをするようになり、別の犬に噛み付きます。

そして、狂犬病ウイルスを拡散させていくのです。

アリを洗脳するキノコ

蟻を洗脳するキノコをご存知でしょうか?
このキノコに感染された蟻は脳を支配されて、キノコが生息しやすい場所まで移動し絶命します。

このように、他の生物を洗脳する菌たちは存在しています。
自分の生存のために他の生物を洗脳するなんてことは、自然界では当たり前のことなのですね。

そうであるならば、腸内細菌が人間の脳に影響を与えるのもわかる気がしてきませんか?

好きな食べ物があると思いますが、それってなんで好きなのですか?
もしかしたら、あなたの腸内に住んでいる腸内細菌の好物かもしれませんよ笑。

腸内細菌は記憶力に関与

腸内細菌を持たない無菌マウスは、記憶障害があることがわかりました。(→Bacterial infection causes stress-induced memory dysfunction in mice

腸内細菌を持つマウスと、腸内細菌を持たない無菌マウスの2つのグループに分け、どちらのマウスにも見たことのない物体を5分間見せ、そのあと物体を20分間取り除きました。
そして先ほどの物体と、新しい物体をマウスに見せました。

研究者の予想としては、先ほど見たことある物体にはあまり構わず、新しい物体に注意を向けると考えていました。
腸内細菌を持つマウスグループでは研究者の予想通りになりましたが、無菌マウスはどちらの物体も同じ時間をかけて調べたのでした。
つまり、20分前に見た物体のことを忘れてしまっていたのです。

腸内細菌にとっては、共生している生物が死んでしまうと自分たちも死ぬことになるので、その生物がより生存確率が高くなるようなプラスの影響を与えるはずです。
そのため、腸内細菌たちは記憶力に関与する何かをしているのかもしれません。

この辺りの研究はまだまだ始まったばかりなので、詳細なことはこれから明らかになっていくはずです。

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BDNFに影響を与える

BDNF(Brain-Derived Neurotropic Factor)とは脳由来神経栄養因子のことで、うつなどの精神障害に関わるタンパク質とされています。
このBDNFに腸内細菌が関係していることがわかりました。(→The Intestinal Microbiota Affect Central Levels of Brain-Derived Neurotropic Factor and Behavior in Mice)

活発なマウスと臆病なマウスの2つの個性を持つマウスを使った実験になります。
マウスを高い台にのせて、そこから降りるのにどのくらいの時間がかかるかを測定しました。
活発なマウスは数秒で台から降りたのに対して、億劫なマウスは平均で4分ほどかかりました。

ここからが興味深い研究成果です。
臆病なマウスの腸内細菌を活発なマウスに移植すると、台から降りるのに1分あまりかかるようになったのです。
反対に活発なマウスの腸内細菌を臆病なマウスに移植すると、台から降りるまでの時間が1分ほど減ったのです。

このことから腸内細菌の移植によってBDNFのレベルが変化することを発見し、腸内細菌は宿主の行動に影響を及ぼすことが分かったのです。

腸内細菌はどのように脳に影響を与えるのか?

腸内細菌はどのように脳に影響を与えているのでしょうか?
腸内細菌は栄養を食べると、短鎖脂肪酸に加えてたくさんの分子を作り出し、これらは血液に乗って全身をめぐるものもあります。

しかし、この分子の多くは『有毒』なので、腎臓で除去されて尿として体外に排出されます。
だから腎臓機能に障害がある人は、腸内細菌が作り出す有毒な物質を取り除くために定期的に人工透析を受けなくてはなりません。

腸内細菌が作り出す分子の一部は、ヒトの体内の化学伝達物質と似ているものがあります。
これらが小腸で吸収され腸の免疫細胞と相互作用したり、血液に吸収され脳に到達し行動に影響を与えたりします。

腸内細菌がなぜこのような分子を作り出すのかはまだ解明されていません。

ヨーグルトの力

マウスのような動物実験では腸内細菌が脳に影響を与えることはわかりました。
しかし、人間ではどうなのでしょうか?

2013年、カリフォルニア大学ロサンゼルス校の科学者グループがヒトの脳に腸内細菌はどのような影響を与えるのかを調べました。(→Consumption of Fermented Milk Product With Probiotic Modulates Brain Activity

健康な女性12人に4種類の細菌を含むヨーグルトを毎日2回、4週間に渡って食べてもらいました。
比較としてプラセボ(細菌の入っていないヨーグルト)を毎日2回、4週間食べてもらいました。

そして実験前後でfMRI(機能的磁気共鳴画像法)を用いて脳をスキャンしました。
スキャンしたところ、細菌を含むヨーグルトを食べた女性と、細菌を含まないヨーグルトを食べた女性とでは

  • 前頭葉
  • 前頭前野
  • 側頭葉

で、脳活動に違いが見られました。
これらの脳部位は不安障害や痛み知覚、過敏性腸症候群に関係してくる部位になります。

この実験からわかることは、ただヨーグルトを1日2回、4週間食べ続けるだけで脳の活動が測定可能なほど変化するということです。
腸内細菌がマウスのうつ症状を軽減することが確認されていますが、ヒトにどれほど関係してくるかはまだ明らかになっていません。

しかし、ヒトに生息する100腸個の細菌たちが脳に影響することは確かなようです。

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まとめ

いかがだったでしょうか?
今回の記事では腸内細菌が脳に与える影響ついて書いてきました。

腸内細菌が脳にも関係してくるというのは、なかなか興味深い話ですよね。
人間も腸内細菌も互いに影響しあって生きています。

だからこそ腸内細菌が食事の副産物として生産する化合物が、人間に何かしらのプラスの影響を与えることだって十分に考えられます。
だって、人間が死んでしまったら腸内細菌も死んでしまうのですから!

毎回書いてることですが、病気は治療ではなく予防が肝心です。
治療に使うお金は莫大ですが、予防に使うお金はちょっとでいいので、こう言うことを一人一人が心がけるだけで、日本の財政が良くなるはずなんです

そして、ライフシフトの本で有名なロンドン・ビジネススクールのリンダ・グラットン教授曰く、これからの人生は100年計画にしなさいとのことです。
人生の最後を病院で寝たきりは嫌ですよね?

そのためにも、日々の生活を心がけ、健康的な生活にし、健康寿命を延ばすことが何よりも大切なのです。
そして健康寿命を延ばすために、腸内環境を整えることが重要だと私は思っています(`・ω・´)”

今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

*腸内細菌関連記事

参考にした本『腸科学』

『GO WILD』

『脳はバカ、腸はかしこい』

『あなたの体は9割が細菌』

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